戦略の本質 の商品レビュー

和田勲生(著者)

2021/08/08

戦略とは何かと問われたら、「優位性の維持、強化、創造」と即座に応えられるようになったのは本書のおかげである。何年か前に読んだが、改めて読み返した。
改めて、「戦略とは」を復習。
「戦略とは、
　・経営理念、ビジョン実現に向けて
　・環境、市場の変化を洞察しつつ、
　・また資源の制約下で、
　・自社の「優位性」を維持、強化、創造していくこと
　を目的としたものです。そして、
　・自社の資源を増大し、自社の組織としての能力を高め
　・さらに「優位性」を強化、創造していくサイクル
　でもあります。」

それにしても、その時々の問題意識で沁みる箇所も違うものである。
今回は以下の箇所が印象的だった。
優れた戦略案とはどのようなものかという質問に対して、
「優れた戦略案とは、組織が納得し、合意し、自信を持って質、量両面からコミットできる案である」と答えるという。
「極端な表現をすれば、上位４分の１に入っていれば、後は組織の納得性が高いほうが、『優れた戦略案』である」
以上の箇所と、以下の箇所を読んで、ストーリーとしての競争戦略を思い出した。また読みたくなった。
自社の優位性構築を考えるに当たり、
「なぜそのような強みができたのか、あるいはある領域で弱いとするとなぜそうなったのかという因果関係の深い洞察が必要になります。」