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2018/06/07

ミステリ好きの私好みのお話しだった『妄談銀座』、巻末の解説によると発表誌が新青年だそうで、あぁやっぱりなと。とても新青年に載ってそうな風味の作品。 それと、ずっと読みたかった、これまた春夫が書いたミステリ、『維納の殺人容疑者』。犯罪実話で法廷モノとは知ってましたが、こんなこんがら...

ミステリ好きの私好みのお話しだった『妄談銀座』、巻末の解説によると発表誌が新青年だそうで、あぁやっぱりなと。とても新青年に載ってそうな風味の作品。 それと、ずっと読みたかった、これまた春夫が書いたミステリ、『維納の殺人容疑者』。犯罪実話で法廷モノとは知ってましたが、こんなこんがらがった話でしたか。検察側、弁護側それぞれが繰り出す証拠、証人達、二転三転する供述、陪審員が最後に下した結論は?! ……といった感じ。法廷での話の展開をタイムテーブル通りに描こうとしているのと、弁護士、検事それぞれに春夫の筆による仰々しい語り口で装飾されている結果、ちょーっと時々どういう話をしているのか読み取り辛いところがありますが(まあ、そういう所はそのままスルッと読み進めると後の展開で理解できたりするので)まぁまぁ面白かった。 その他、子供の頃の回想『めづらしいお菓子をたべた話』、奈良に志賀直哉を訪問した時の話(谷崎オススメの美人の巫女さんが出るという神楽をみるエピソードの奴)『奈良の晩春』など収録。

Posted byブクログ