探偵ガリレオ の商品レビュー
科学的なトリックで殺人を犯す犯人と、天才物理学者の湯川と刑事の草薙が対決する、全四話から成る短編集です。各エピソードで展開される物理学の知識が光るトリックは、いずれも現実にあり得えるのではと思えるものばかり。それでいて、事件の核心には、愛憎や嫉妬、復讐や自己防衛などの感情が描かれ...
科学的なトリックで殺人を犯す犯人と、天才物理学者の湯川と刑事の草薙が対決する、全四話から成る短編集です。各エピソードで展開される物理学の知識が光るトリックは、いずれも現実にあり得えるのではと思えるものばかり。それでいて、事件の核心には、愛憎や嫉妬、復讐や自己防衛などの感情が描かれており、犯人の心理や動機もしっかりフォローされています。 そんな本書のテーマは、「科学と人間」だと思います。科学は人間の知識や技術の基盤ですが、同時に犯罪やそれに伴う悲劇を生み出すものでもありますよね(この本を読んだ人の中には、地下鉄サリン事件を思い出した方もいるかもしれません)。その意味で、人間の手によって犯罪に使われ科学を描いたこの本は、まさに科学と人間の関係を問う作品と言えるでしょう。 私はこの本を読み終わって、科学の面白さと恐ろしさを感じました。科学は、知らない現象や法則を教えてくれるが、想像を超えるトリックや罠を仕掛けることもあります。例えば、収録作の「壊死る」では、特殊な薬品で人間の細胞が壊死する恐ろしい事件が起こりますが、その背景には、夫婦の愛と裏切りが潜んでいました。 そしてトリックだけでなく、犯人の動機をも解きほぐす天才物理学者湯川の推理は、科学的な事実だけでなく、犯人の心にも切り込みます。時には同情し、時には非難し、時には皮肉る、そんな科学を知る者であるがゆえの彼の言葉は私の心に響くのです。 知的好奇心を刺激する科学に裏付けられたトリックや推理、そして、その背景にある人間の心理や動機にも深くリンクさせた本書は、科学と人間の関係を考えさせてくれるとともに、楽しませてくれる作品でもありました。
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自分が悪いのですが、テレビドラマ化の後に読むとネタバレ状態で読み進むことになります。ワクワク感が無くてちょっっと残念。
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ガリレオシリーズの第1弾です。 過去に「容疑者Xの献身」を読んでたので、重厚な長編をイメージしていたのですが、実際は小気味良い短編集でした。テンポ良く読ませてくれるところはさすが! 続編が楽しみです♪
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やっぱり面白い。さすが湯川先生と、毎回思わせる種明かしがとてもいい。沈黙のパレードから読みたくなり読んでみました。
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「頼むよ、何とかしてくれ。お前ならできるだろう?」 「沈黙のパレード」を観たらガリレオが懐かしくなって、原点に戻ってみることにした。 私がガリレオを知ったのはドラマがきっかけだったから、読んでいるとどうしてもドラマと重ねてしまった。 当時は小学生だったけど、再放送まで何回も...
「頼むよ、何とかしてくれ。お前ならできるだろう?」 「沈黙のパレード」を観たらガリレオが懐かしくなって、原点に戻ってみることにした。 私がガリレオを知ったのはドラマがきっかけだったから、読んでいるとどうしてもドラマと重ねてしまった。 当時は小学生だったけど、再放送まで何回も見ていたせいか自分でも驚くくらい内容を覚えていた。 シリーズ1作目の『探偵ガリレオ』では、湯川先生の相棒は内海さんではなく草薙さん。 ドラマ・映画では草薙さんは大人なイメージだけど、原作では湯川先生に振り回されていてほほえましい。湯川先生も変人度が強めな気がする。 ガリレオシリーズは長編だとかなり重くのしかかってくる印象があって、それはそれで良さがあると思っていた。 だけど久しぶりに短編を読んで、テンポ良く淡々と進んでいく感じもすごく好きだなと思った。 順を追って、何度目か分からないガリレオシリーズの再読をしていこうと思う。 2022.10.5 読了(再読)
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映画の宣伝を見て あぁ ガリレオシリーズ読んでなかったなぁ TVドラマは見てたけど…となんとなく読み始めたけど 面白いですね 湯川先生の講義は理系ではない私にもわかりやすく ひきこまれました。 人が燃えるとか、蜃気楼の仕組みとか 実に面白い!
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理系のガリレオTVでは見たことがない 湯川教授の助けを借り 刑事である草薙は見事な事件解決頭良いですねー 、読みやすく面白い。
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「東野圭吾」の『探偵ガリレオ』を読みました。 『むかし僕が死んだ家』に続いて「東野圭吾」作品です。 「東野圭吾」マイブーム再燃ですね。 本作は、常識を超えた謎に天才科学者が挑む連作ミステリーのシリーズ第一作です。 主役の帝都大学理工学部物理学科助教授「湯川学」のモデルは「佐...
「東野圭吾」の『探偵ガリレオ』を読みました。 『むかし僕が死んだ家』に続いて「東野圭吾」作品です。 「東野圭吾」マイブーム再燃ですね。 本作は、常識を超えた謎に天才科学者が挑む連作ミステリーのシリーズ第一作です。 主役の帝都大学理工学部物理学科助教授「湯川学」のモデルは「佐野史郎」だったらしいですが、、、 テレビドラマ化された際は「福山雅治」が演じていましたね。 原作に忠実に、頭の中の物語を描く際の「湯川学」のイメージを「佐野史郎」で再現したかったのですが… 「福山雅治」演じる「湯川学」をテレビでちらっと観たことがあったので、「福山雅治」のイメージを抜け出すことができませんでした。 映像作品の影響力って大きいですね。 -----story------------- 突然、燃え上がった若者の頭、心臓だけ腐った男の死体、池に浮んだデスマスク、幽体離脱した少年… 警視庁捜査一課の「草薙俊平」が、説明のつかない難事件にぶつかったとき、必ず訪ねる友人がいる。 帝都大学理工学部物理学科助教授「湯川学」。 天才科学者が常識を超えた謎に挑む連載ミステリー 。 ----------------------- 本作品は、以下の5つの連作となっています。 第一章 燃える(もえる) 第二章 転写る(うつる) 第三章 壊死る(くさる) 第四章 爆ぜる(はぜる) 第五章 離脱る(ぬける) 一貫して、奇怪な事件を全て科学で解決する… という展開で、刑事「草薙俊平」と助教授「湯川学」の息の合ったコンビがイイですね。 でも、科学に弱いせいか、、、 「湯川学」の解説を聞いても(読んでも)、イマイチ、ピンとこないんですよねぇ。 へー、そーなんだぁ… とは思うけど、実感が湧かないというか。 こんな殺人方法をお披露目すると、ホントに実行する人がいないのかぁ… と心配しちゃいながら、愉しく読みました。
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みんな大好き福山雅治が主演のドラマ「ガリレオ」の原作。所々福山さんの声が聞こえてしまった。ただなかなか難しかった
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ドラマで有名なのは知っていたが小説で読んだことはなかった 感想としては、今でこそ有名な小説ではあるのだが、生粋の理系の人間が探偵をやるというのは斬新な設定だと感じた 内容も短編で読みやすい
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