仕組まれた誘惑 の商品レビュー

リー・ウィルキンソン(著者),小長光弘美(訳者)

2013/02/23

婚約者の家で開かれたパーティーの夜に、婚約者ではない別の男性、アンドルーとベッドを共にし、朝を迎えてしまったヒロイン、ベル。
婚約者との間にあった信頼関係は脆くも崩れ去り、すぐに婚約を解消し、心の安らぎを求めて旅行に出かけますが、そこでもまたアンドルーに再会して、誘惑されてしまいます。
この物語の醍醐味は、アンドルーの策略や誘惑に、ヒロインがまったくあらがえず、結局は自分の意思で、彼の思うままになってしまうところです。
このヒーローって一歩間違うと悪役キャラだよなぁ…と、ちらっと頭をかすめたりもしましたが、ヒロイン自身が、彼に支配されることに対して、喜びを感じているような部分もありましたし、相性が良かったのかなと思うことにしました。正攻法ではないアプローチでヒロインを手に入れてしまったヒーローは、なかなか異色の存在で面白かったと思います。