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愛と性の美学 の商品レビュー

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2017/01/15
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平成十年刊行。性愛について広範な範囲を叙述するエッセイ。思春期を迎えようとする子供(男女)に性愛を説明する上での示唆を得るべく、フェミニスト的立場の著者のエッセイを紐解く。性愛に関しては、知識→マナー→人生観という流れ。性交渉は経験による蓄積に依拠。性欲は食欲に通じる。避妊の選択肢は多いほうがよく、避妊は男女共通の問題で、妊娠への不安があれば女性は性交渉に没入できない。このように述べる著者は男性の性交渉への不安と強がりに喝を入れるが、建前感ありありだし、著者の言いようは普遍的といえるのか? というのも、そもそも男性が性交渉に際して有する不安や強がりは「男らしさ幻想」によるものであるが、その「男らしさ幻想」は女性(母親を含む)が助長しているとの疑義が拭い去れないからである。そして、本書を読む限り「愛(移ろいやすいものだが)ですら、性と一致せず、分離している」現状において、本著者の目線では不充分と感じざるを得ない。これを示しているのが、女性向けの美少年モノの存在とこれにゲイからの批判に関する、著者の見落としに他ならない。

Posted byブクログ