「現代デフレ」の経済学 の商品レビュー
本書は、「現代デフレ」の考察書として1998年に発行された古い本であるが、現在も猛威を振るう「デフレ」についての基本的解説を興味深く読んだ。 そういえば現在では当たり前に「デフレ脱却」が叫ばれるが、かつては「現在の状況はデフレなのかそうではないのか」や「良いデフレ、悪いデフレ...
本書は、「現代デフレ」の考察書として1998年に発行された古い本であるが、現在も猛威を振るう「デフレ」についての基本的解説を興味深く読んだ。 そういえば現在では当たり前に「デフレ脱却」が叫ばれるが、かつては「現在の状況はデフレなのかそうではないのか」や「良いデフレ、悪いデフレ」等々の議論もあったと記憶している。「デフレ」とはなのかという疑問へのわかりやすい回答書として、本書の「現代デフレ」「グローバルデフレ」等の内容はわかりやすかった。 現在の視点からは、本書の「資産デフレ」が主要な原因の一つとの結論は再考が必要かもしれないとも思えた。不良債権処理が峠を越えても一向にデフレ構造をかえることはできていないのだから。 しかし、10年以上も前に本書のような「デフレ」の脅威を語る本がありつつも、一向にデフレ脱却ができていない日本経済の現状には驚きを通り越して呆れるばかりである。 無能なのは、日銀なのか財務省の官僚なのか、それとも政治家なのだろうか。おそらくその全員なのだろうと思った。 本書を読んで、「デフレ脱却」のためには、まず「デフレ」を知ること、そしてその脱却のために必要な政策を論議し合意することが必要とあらためて認識させてくれる良書と思えた。 ただ、10年以上も前の著作なので情勢認識は当然ちょっと古いが、現在の日銀、財務省、政治家の頭の方がもっと古いのかもしれないとも思えた。
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日本が陥ったデフレを独自に分析した書。非常におもしろく書かれているし、わかりやすい。現代デフレと日本が犯した分析ミスの元である古典的デフレの違いを詳しく解説しており、戦後的ドグマやケインズ的経済思考から抜け出す必要性を説いてらっしゃる。この一冊でデフレすべてを納得することはできな...
日本が陥ったデフレを独自に分析した書。非常におもしろく書かれているし、わかりやすい。現代デフレと日本が犯した分析ミスの元である古典的デフレの違いを詳しく解説しており、戦後的ドグマやケインズ的経済思考から抜け出す必要性を説いてらっしゃる。この一冊でデフレすべてを納得することはできないが、何故日本がデフレに陥ったのか、何故デフレは駄目なのか、などなどを分かり易く解説している。興味がある人は一度目を通す価値はあると思います。
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デフレ時代にぜひ読みたい本。でもね、ちょっとこの本、難しいな。内容が。あまり、よく理解できませんでした。勉強不足か。
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