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腐敗性物質 の商品レビュー

4.3

15件のお客様レビュー

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2024/08/24

◯ 声、イメジ、遠い国、にぶい心、一九四〇年代・夏、西武園所感、腐敗性物質、栗の木、枯葉、緑の思想、帽子の下に顔がある、それから第一行目に ◎ 予感、幻を見る人 ⭐︎ 冬の音楽、三つの声、言葉のない世界、水、秋津、物 ふいに頁がめくれて遠い国の頁になった時、一読目では感じな...

◯ 声、イメジ、遠い国、にぶい心、一九四〇年代・夏、西武園所感、腐敗性物質、栗の木、枯葉、緑の思想、帽子の下に顔がある、それから第一行目に ◎ 予感、幻を見る人 ⭐︎ 冬の音楽、三つの声、言葉のない世界、水、秋津、物 ふいに頁がめくれて遠い国の頁になった時、一読目では感じなかった良さを感じ取ることができた。そうするといい詩と気になる詩にこうして記号をつけたわけだけれど、二読目ではまるでその様相が変わる気がしている。 田村という詩人を知り、好きになったのだろう。それで救われる気持。

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2021/11/11

詩集。硬質で灰色がかった印象があり、読めば読むほど、小雨の中を蝙蝠傘さして歩いている気分になった。そもそも雨の日は苦手で、淡々と文字を目で追うばかりになり、素直に感じ入ることができず残念な限りである。

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2020/05/03

古書店に立ち寄って開けたページが「遠い国」でした。そして、続く「細い線」が堪らなく好きです。 心に炎のような女が住んでる。彼女がいつも見張りに来る。

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2018/03/07

読了。四千日と腐敗性物質を含む、田村隆一は割と多作だったと思うが、この一冊で事足りる。四千日については、ネットで全編読めるため、買う必要は何処にもなかった。ここ何年か、三ヶ月に一度は目を通すほど読んだものであるため、本当に買う必要はなかった。今更感想を書くのもおかしな感じがする。...

読了。四千日と腐敗性物質を含む、田村隆一は割と多作だったと思うが、この一冊で事足りる。四千日については、ネットで全編読めるため、買う必要は何処にもなかった。ここ何年か、三ヶ月に一度は目を通すほど読んだものであるため、本当に買う必要はなかった。今更感想を書くのもおかしな感じがする。特に沈める寺が好き。

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2015/07/17

好きな詩がたくさんある。ドキリとするフレーズや言葉がたくさんある。 無頼だな、過激だな、残酷だな、ダンディだな、と思ったり。そのくせ優しいんだな、と思ったり。

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2013/01/23

 孤独、生と死と性、不条理、貧困、無慈悲その他を宝石のような言葉を物語のように繋いだ飛ぶ感覚の詩を収録している詩集。

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2012/08/22

例えば谷川俊太郎は自在に空を飛ぶような浮遊感がある。田村隆一はその逆で、地に足を着け、時には重力に押し潰されそうな苦しさを覚える。 しかしその容赦ない言葉たちが、私たちに真実の一端を見せてくれる。

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2012/07/26

一篇の詩を生むためには、 われわれはいとしいものを殺さなければならない これは死者を甦らせるただひとつの道であり、 われわれはその道を行かなければならない —「四千の日と夜」 いわゆる「戦後詩」のなかで初めてまともに読んだのが田村隆一の詩。 田村隆一の名前は一応知っ...

一篇の詩を生むためには、 われわれはいとしいものを殺さなければならない これは死者を甦らせるただひとつの道であり、 われわれはその道を行かなければならない —「四千の日と夜」 いわゆる「戦後詩」のなかで初めてまともに読んだのが田村隆一の詩。 田村隆一の名前は一応知っていたのだけれど、“有名な詩人”というほどの認識で詩の言葉は読んではいなかった。 以前観た園子温監督『恋の罪』劇中で『言葉のない世界』のなかの「帰途」を繰り返し朗読していて、そのフレーズが脳内にこびりついて離れなかったの思い出し、文庫なのに高い講談社文芸文庫を手にした。 そしてさらに衝撃をうけたのが上に引用した詩だった。 詩人の言葉に対して感じることはその都度、読む毎に違うのだけれど、田村隆一の詩を読んだときに浮かび、感じた言葉は「切迫」。 もちろん詩人の紡ぎ出す詩の1行1行にはどれも緊張感があるし、その語の並べ方や選び方も同様なのだけれど、浅い詩体験のなかでも田村隆一の詩は、読んでいると刃の先端で鼻先を触れられているような気がした。 いくつかの詩に繰り返し出てくる何やら不吉なモチーフ、決然とした語調がその要因の1つなのだと思う。 もうこの本は通しで4度か5度くらい読んでいるけれども、まだまだ読み足りないし、読みきった気もしない。 「田村隆一全集を本棚に並べてぇな〜」という教養主義的欲望がわき起こってしまうのだけれど、この文庫本1冊でさえ手に余っているので、全集など(経済的にも)まだまだだな…と日々思っているのであった。

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2012/06/05

処女詩集「四千の日と夜」が完全収録されていますが、形式が変わっています。まるで散文のような詩集です。 そして、詩集「言葉のない世界」、表題の「腐敗性物質」へと続きます。私は、「言葉のない世界」の中の『天使』が好きです。 詳しくは http://d.hatena.ne.jp/ha...

処女詩集「四千の日と夜」が完全収録されていますが、形式が変わっています。まるで散文のような詩集です。 そして、詩集「言葉のない世界」、表題の「腐敗性物質」へと続きます。私は、「言葉のない世界」の中の『天使』が好きです。 詳しくは http://d.hatena.ne.jp/ha3kaijohon/20120605/1338870470

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2011/12/17

「一篇の詩が生れるためには、  われわれは殺さなければならない  多くのものを殺さなければならない、  多くの愛するものを射殺し、暗殺し、毒殺するのだ」  戦後詩において最も重要な詩人であった田村隆一について語る時に、この言葉を感情的に引用するのは誤りかもしれない。1956年に...

「一篇の詩が生れるためには、  われわれは殺さなければならない  多くのものを殺さなければならない、  多くの愛するものを射殺し、暗殺し、毒殺するのだ」  戦後詩において最も重要な詩人であった田村隆一について語る時に、この言葉を感情的に引用するのは誤りかもしれない。1956年に発表されたこの詩の表題「四千の日と夜」とは、つまり第二次世界大戦後十年の時間を指していて、その時代を射抜く為にこの言葉が生み出されたのだから。詩というものは一見、極めて感性的なもののように思えるが、実際のところ微小の言葉で最大の効果を果たそうとする為には極めて優れた洞察力でもって時代を批評できる知性を必要とする。でなければ、言葉は唯自分の為の慰み物だ。そう、時代の中で詩を成立させるためには、知性と感性の交点において結ばれる言葉が必要なのだ。  そういう意味で、上記の言葉から30年後に、「<物>に会いたくなったら/渋谷のパルコ通りへ行く事だ」と詠う事のできるというその知性と感性に、憧れずにはいられない。

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