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本の森編集部(編者)
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1997年刊行。昭和11年、情夫を殺害し、その陰茎を切断して死体を損壊せしめた阿部定。本書は彼女に対する予審審問調書(現代仮名遣いに訳出)。加害者一方だけの、しかも反対尋問を経ない調書の記述で、事件の実態にどこまで迫っているかは疑問もある。ただし、当時の妾・娼婦・芸娼の実態は看取できよう。また、ここに書かれていることが事実なら、そして、加害者の真意であるとすれば、女の不可思議さは読み解くことができるかもしれない。
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