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長安牡丹花異聞 の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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2013/07/20

おじさまの愛情にうるるとくる「累卵」も、駱駝が語り部という珍妙な「殿」もとても印象に残ったけれど、一番好きなのは、「梨花雪」。 解けるようで解けない、あるいはあらゆる方向へ解けそうになる。それが絶妙なのか、自分の理解力が乏しいからなのか・・・とにかく歯噛みしてしまう。 人間、...

おじさまの愛情にうるるとくる「累卵」も、駱駝が語り部という珍妙な「殿」もとても印象に残ったけれど、一番好きなのは、「梨花雪」。 解けるようで解けない、あるいはあらゆる方向へ解けそうになる。それが絶妙なのか、自分の理解力が乏しいからなのか・・・とにかく歯噛みしてしまう。 人間、頭で描いたとおりになんて物事を運べないものよね、と納得してしまう。

Posted byブクログ

2009/10/04

森福都の中国時代劇。 唐代を舞台にした四話と、他の時代の二話からなる短編集。 「長安牡丹花異聞」  牡丹を愛でる長安に、光を発する不思議な牡丹を売る少年が現れる。西域出身の男がそのカラクリを知り、二人で一儲け企むが、彼らには切迫した事情があった。 「累卵」  一見うだつの上がら...

森福都の中国時代劇。 唐代を舞台にした四話と、他の時代の二話からなる短編集。 「長安牡丹花異聞」  牡丹を愛でる長安に、光を発する不思議な牡丹を売る少年が現れる。西域出身の男がそのカラクリを知り、二人で一儲け企むが、彼らには切迫した事情があった。 「累卵」  一見うだつの上がらない役人が、実は犯罪捜査の名人!女帝・武則天の興のために累卵遊びを提案するが、実は家族を殺された養女の仇討のためだった。 「チーティング」  清朝嘉慶年間、広州で英国人商人のもとで働いていた青年が覚えた英語は"チーティング"(不正)。その彼が科挙の不正を暴くために試験場に乗り込む。 「殿」  安禄山の乱が勃発し、皇帝一行は都を棄てて蜀へ。楊貴妃を慕う青年が駱駝と供に後を追い、追撃する敵を迎え撃つ。武器は西域の楽器!? 「虞良仁膏奇譚」  万能薬・虞良仁膏を作れる名医が死去。王妃を病から救うべく、医者の息子がまだ少年ながら虞良仁膏作りに挑む。あと一つ、どうしても判らない原料とは? 「梨花雪」  周辺の蛮族を手なずけるため、公主(皇女)を異国に降嫁させた唐王朝。皇族の末席に連なる青年が、西方の高地の国の王に公主降嫁を約束。賢婦人・長孫皇后の教訓を胸に秘めた公主の決意と、両国のお家騒動。 怪異譚ではなく、歴史を題材にした時代劇です。 唐代を舞台にすることが多い森福作品で、ようやく楊貴妃が出てきましたねw ニン、トン♪

Posted byブクログ