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貨幣の日本史 の商品レビュー

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2019/04/06

あとがきによれば、大学での一般教養の講義を基に構成した本で、古代から幕末までの日本の貨幣史について書かれている。 高木久志「撰銭とビタ一文の戦国史」が日本国内での貨幣の流通が話題の中心だったのに対して、本書では、中世における宋銭の流入や倭寇貿易、日本銀の世界経済に対する影響、幕...

あとがきによれば、大学での一般教養の講義を基に構成した本で、古代から幕末までの日本の貨幣史について書かれている。 高木久志「撰銭とビタ一文の戦国史」が日本国内での貨幣の流通が話題の中心だったのに対して、本書では、中世における宋銭の流入や倭寇貿易、日本銀の世界経済に対する影響、幕藩体制下での金・銀・銅の海外流出といった、海外との貿易史の記述が多い。 古代史が専攻の先生なので、近世以降はおざなり(失礼)かと思いきや、幕藩体制下での貨幣政策についてもよく描かれている。特に田沼意次の貨幣政策に関しては一章丸ごとページを割いており、本書での田沼の評価は大変高い。萩原重秀の貨幣改鋳は結局のところは失敗に終わったが、南鐐二朱銀発行といった「銀貨の計数貨幣化」はその後の政権下でも引き継がれて、これは成功だったと結論付けている。 幕末の小判流出問題に関しては、幕藩体制に重大な打撃を与えたと記述されているが、最近の研究だとさほど小判は流出してないとの見方が優勢なので、ここは要検討であろう。 総評として、文章がうまい先生で、読んで楽しかった。本書の発行は22年前と相当古い本で学説は色々と変わっていると思うが、今でも通用する本だと思う。色んな本で引用されています。こちらもお薦め。 評点 8.5点 / 10点

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2009/10/04

貨幣から日本史を探ることができる。貨幣に詳しくなれるばかりではなく、貨幣との関わりで当時の日本の社会や経済の動向などもわかり、興味深かった。

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2009/10/04

内容(「BOOK」データベースより) 出土銭から紙幣まで。始まりはまじない用の銭から。貨幣から見えてくる歴史…銅銭を輸入し、紙幣を拒否した日本。中国銭「永楽通宝」の文字は日本僧の筆蹟。アダム・スミスも注目した豊富な日本銅。 内容(「MARC」データベースより) 貨幣は単に経済だ...

内容(「BOOK」データベースより) 出土銭から紙幣まで。始まりはまじない用の銭から。貨幣から見えてくる歴史…銅銭を輸入し、紙幣を拒否した日本。中国銭「永楽通宝」の文字は日本僧の筆蹟。アダム・スミスも注目した豊富な日本銅。 内容(「MARC」データベースより) 貨幣は単に経済だけでなく、広く社会、文化に関する豊かな情報を秘めている。銅銭を輸入し紙幣を拒否した日本、中国銭・永楽通宝の文字は日本僧の筆蹟、世界史を動かした日本銀など、貨幣から日本史を見る。

Posted byブクログ