埴谷雄高エッセンス の商品レビュー

埴谷雄高(著者),石井恭二(編者)

2009/10/07

2009/3/4
1950年
あらゆる発想は明晰であるということについて
ニヒリズムとデカダンス
あまりに近代文学的な
観念の自己増殖−十九世紀的方法
二十世紀文学の未来
存在と非在とのっぺらぼう
指導者の死滅
絶望・頽廃・自殺
政治の中の死
夢について−或いは、可能性の作家

1960年代
可能性の作家−続・夢について
不可能性の作家−夢と想像力
若い文学者に望むこと
自由とは何か
暗殺の美学
寝ている者の傍らで
夢と想像力と
サドについて
黒いランプ
自閑の季節−知識人の栄光と堕落
暴力考

1970年代以降
裁かれる「革命」
表現者とは何か
魔の山の中腹で

p65
私たちの考察がここまで達すると、二十世紀の文学が事実の強さに現実の総体の半分を奪い去られたといっても、奪い去られた内容のかたちは単純でないと判る。