日本の恐怖怪談 の商品レビュー

冬野次郎(著者)

わりとオーソドックス…

[文庫ＯＦＦ]

わりとオーソドックスな怪談集。暇つぶしにでも。

思わず身震いをしてし…

[文庫ＯＦＦ]

思わず身震いをしてしまいそうな怖い話がいっぱい。眠れなくなりそう。

2021/09/08

1993年に今はなき雄鶏社から発売された単行本を1997年に文庫化したもの。心霊体験談集で、まえがきによると「全て実話である」ということです。

初っ端から、体験者が中学生の頃にいじめて自殺させた同級生に自分の娘が取り憑かれ自殺させられる、という体験談が紹介されます。
実に暗澹たる気分にさせられますが、と同時に、ホントに実話？という疑いを持たされます。
他にも、生前に夕食にネコエサの皿に盛ったカツオブシご飯を出すというひどい仕打ちをしていた姑の霊、妊娠したので腹を蹴って流産させ自殺させた元恋人の霊、木刀で殴り殺した犬の霊などなど。
心霊体験談と同時に、自らの黒歴史とも言える過去を告白するという方々が、こんなに多いのかな、という疑問を持ちながら読みました。

ちなみに、冬野次郎氏の著作は、この一冊のみ。
ネタが続かなかったのか、冬野次郎という名前が誰かのペンネームなのか、あるいは、この一冊で祟られたのか、いろいろ想像させられます。