安部公房全集(001) の商品レビュー
題名のない短編から既に面白い、とんでもない美少年が人生に翻弄されて疲れていく様がこちらも一緒になってはらはらしたりどっと疲れたり、最後に謎だけが残って奇妙な解放感に包まれます。 途中まで読んで図書室に返してしまったのでまた読みたい作品集でした。
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全てコンプリート(まだ完結していないが)。装丁も素晴らしくよくできている。安部公房の文章を読むと息が詰まりそうになる。すごい。
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「壁」以前の安部公房を知ることが出来る書である。小説、書簡、詩集などが収められている(中には陶酔しきった恋愛詩等、ややこっぱずかしいであろう物もある)文章はとても10代20代前半のものとは思えず、哲学書のような重厚さ難解さであるが、その中に「旅」「砂漠」のような、後年をしのばせる...
「壁」以前の安部公房を知ることが出来る書である。小説、書簡、詩集などが収められている(中には陶酔しきった恋愛詩等、ややこっぱずかしいであろう物もある)文章はとても10代20代前半のものとは思えず、哲学書のような重厚さ難解さであるが、その中に「旅」「砂漠」のような、後年をしのばせるテーマが見え隠れする。特に「終わりし道の標に」にその傾向が強い。10代のころと思しき手紙の中に「ラテン語とギリシャ語とドイツ語をやっている」という文面がある。文豪はやはり若くして文豪なのだな……と感じさせる。
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