チャールズ・ダーウィン 生涯・学説・その影響 の商品レビュー

ピーター・J.ボウラー(著者),横山輝雄(訳者)

2012/03/16

題目の通りダーウィンの唱えた進化論について、
公開に至るまでの準備検討期間をみっちりと描いた後に、
その反響を細かく記した書。

いくぶん古い本であるためやや読みづらくもあるが、
ダーウィンの学説の説明や学説発表における諸方面への配慮、
その後の社会の受け取られ方等を丁寧にみっちりと解説しており
読みごたえがある。

生存闘争、自然選択、分岐理論など
様々な要素によって主張された進化論が、
それぞれの立場の解釈者によって都合のいい部分だけを取り出され、
強調されてしまった経緯も指摘されていて、なるほどと感じた。