1,800円以上の注文で送料無料

複雑系の経済学 の商品レビュー

3.5

2件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    1

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2015/12/23

改めて複雑系の社会への応用。 佐藤修 マネジメントへの応用が特に面白い。要素還元主義的労働からの脱却。要素そのもの以上に要素同士の関係性が大事。 ホロニックー全体と個体の調和。ホロニックマネジメント。個を活かし全体を高める。-企業内のあらゆるレベルでの構成員各々が自律的に問...

改めて複雑系の社会への応用。 佐藤修 マネジメントへの応用が特に面白い。要素還元主義的労働からの脱却。要素そのもの以上に要素同士の関係性が大事。 ホロニックー全体と個体の調和。ホロニックマネジメント。個を活かし全体を高める。-企業内のあらゆるレベルでの構成員各々が自律的に問題解決や事業構造の改革に取り組みそれが全体として望ましい調和のもとに相乗効果を発揮し企業の戦略ドメインの実現に向けて統合されている状態「自律分散的」 従来の企業組織は複雑性を縮減することによって規模拡大し規模の利益を実現。ホロニックマネジメントは複雑性を縮減するのでなく複雑性の増大を抑える。システムそのものを出来るだけ簡潔にして各構成単位ごとの複雑性をそのまま引き受けて自律的に分散処理することが望ましい。 逆ピラミッド組織。情報は複雑性の中でこそ生き生きしてくる。複雑性の縮減とは生きている情報を殺すことに他ならないので変革期や価値の多様化には対応しにくい。 経営を企業内部だけで議論したり企業を経済の世界だけで考える発想は静的安定を思考する要素還元主義的。-経営を進化させるほど異質性が失われ、企業は息の詰まる死んだ世界になっていく。大企業病、新しい発展が生まれない。 生きている組織にとっての安定とは動的変動を続けていること。生きている社会で生きていくにはつねに自らを変化させねばならない。 ノイズの排除により内部常識が固定して不祥事が横行。 田坂広志 面白かった。しかしこういう素晴らしいものが20年前に出ていながら結局要素還元主義的世の中に(学術も含めて)戻ってしまっているように見えるのだがなんでや。。 ちなみにサンタフェがNPOなのは知らなかったw

Posted byブクログ

2011/11/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

複雑ネットワークを機に複雑系経済学に目覚めたので、何気なく図書館で見つけた本書を手に取ってみた。 どことなくオムニバス形式な文体なのでサクサク読めたが、やはり個人的にはこの分野面白そう。 奇しくも大学時代、理論経済学に一度は心を奪われたものの、現実解とのあまりの乖離に興醒めした経緯もあったのだが、本書のように複雑経済学のモデルでは、解にはならずゆらぐという。この動学的なモデルの探索がまさしく現実により近い内容であると思ったし、よいと思った。 そういう意味では本書はとてもよかった。 しかし、古い書籍なので、古典的なパラダイムのミクロ・マクロ経済学の説明や"第三世界"などの死語ともとれるワードなどは少し興ざめだった。 ただ、これを契機に最新までくだり、色々と学びたいと思った。 目次 第1章 収穫逓増の世界(収穫逓増の経済学入門 収穫逓増とビジネスの新世界 日本のR&D型企業と収穫逓増の経済) 第2部 変容する経済学(免疫学と経済学の接点 複雑系としての経済・社会・企業) 第3部 企業経営への応用(複雑系の企業論 複雑系の七つの知)

Posted byブクログ