サド復活 の商品レビュー
若き氏の熱い文学エッセイ
氏の相変わらずの博覧強記ぶりを見せ付けられる評論書。 30代前半に書かれたものらしく、語り口は饒舌で熱っぽく、難解。サドを中心において「暗黒のユーモア」、「暴力と表現」などさまざまなテーマを切り口に、フーリエ、マルクス、トロツキーから、ボードレール、果てはスウィフトまで古今東西...
氏の相変わらずの博覧強記ぶりを見せ付けられる評論書。 30代前半に書かれたものらしく、語り口は饒舌で熱っぽく、難解。サドを中心において「暗黒のユーモア」、「暴力と表現」などさまざまなテーマを切り口に、フーリエ、マルクス、トロツキーから、ボードレール、果てはスウィフトまで古今東西の作家・思想を縦横無尽に駆け巡る筆っぷりには、氏をして「サドとニーチェとマルクスを一線上に結んだ」と言わしめたアンドレ・ブルトンへの憧憬が見られる。
ひつじ
サド第一人者である研…
サド第一人者である研究者の目から見たエッセイ集。硬派猥褻批評。渋澤氏がサド文学をどう見ていたか。社会をどう捉えていたかを見る事が出来ます。
文庫ＯＦＦ
澁澤龍彦のデビュー作…
澁澤龍彦のデビュー作にして、常識を転覆させ、抑圧的な道徳観念を哄笑する、無限の暗黒からのマニフェスト。
文庫ＯＦＦ
『悪徳の栄え』などで…
『悪徳の栄え』などで有名なマルキ・ド・サド(サド侯爵)についての評伝です。
文庫ＯＦＦ
2009/ 2009/ 十八世紀以来、醜聞と性的加虐症の人間としか眺められなかったサドが、今世紀にいたって多くの詩人や思想家や文学者によって見なおされてきた「復活」を意味するのであろう。 著者は「暗黒のユーモア」の章で我々に西欧の精神史におけるサド的な思想のながれを語る。また「...
2009/ 2009/ 十八世紀以来、醜聞と性的加虐症の人間としか眺められなかったサドが、今世紀にいたって多くの詩人や思想家や文学者によって見なおされてきた「復活」を意味するのであろう。 著者は「暗黒のユーモア」の章で我々に西欧の精神史におけるサド的な思想のながれを語る。また「権力意志と悪」という章では文学者の暴力表現と政治暴力とのちがいをはっきりと述べている。―遠藤周作
Posted by
- 1