数寄者日記 の商品レビュー
経験も習う気もない筆者が、作法を無視して、茶会を催すまでの”実験”体験記です。 茶会を主催するには何が必要でしょうか? 多少強引に感じますがが、筆者の行動で、周りが変化していく。作法、茶会を考え直すきっかけになるはずです。 ーーー雑感ーーー 「茶碗を2回、まわして」とかあります...
経験も習う気もない筆者が、作法を無視して、茶会を催すまでの”実験”体験記です。 茶会を主催するには何が必要でしょうか? 多少強引に感じますがが、筆者の行動で、周りが変化していく。作法、茶会を考え直すきっかけになるはずです。 ーーー雑感ーーー 「茶碗を2回、まわして」とかありますよね。なんの意味があるのか?聞くまではしませんが、気になりますよね。”作法”は、主人の客に対する演出なんです。 流儀や作法に「ややこしいな」「自由に飲ませてくれ」など、面倒なイメージがありませんか? コーヒーみたいに抹茶をいただけるカフェもあるし、家で自分で好きに飲むほうが気が楽です。 でも、”作法”は目的があるのです。それは日常ではない、いつもと違う特別な時間をつくりたい。それを際立たせる動作、それが”作法”です。 主人の「一度ゆっくり話がしたかった」「本心を聞きたい」「是非見てほしい物がある」など客人をもてなして、大切な時間を共有したい。そのとき、流儀や作法を利用するんです。 見た目を優先して、厨房を客に見えないよう改装した中華レストラン。改装後、客が離れたそうです。目の前で自分のために調理してくれるのは美味しそうですよね。嬉しく楽しい気持ちになるんです。その演出にグッとくるんです。 「今日のスペシャルゲストはあなたです」「ようこそ、まずはお茶をどうぞ」という気持ちで目の前で茶を点てる。客は特別な空間に閉じ込められたという感覚。 大切なのは、つくりだした空間をどう使うかなんです。 客をもてなす主人の心の道具が”作法”です。
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茶道をいちから覚えるさまを破天荒なユーモアの文章で綴ったエッセイ集。97年刊行。穏やかな口調で大胆に茶道を咀嚼するさまが面白い。句会といい、著者はこの手のエッセイを書かせたら、本当に上手い。小説も面白いけれど、こういうエッセイ本をいっぱい出して欲しい。
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