天湖 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
教科書で名前だけは知っていた著者の小説を初読み。詩人だと思っていたもので。 都会の雑音に疲れ、亡くなった祖父の故郷を訪れた青年が、神歌をうたう母娘や気のいい村人たちに出逢い、癒されていく物語。…と書けば、よくある田舎への逃避行のすえの自己再生なのだが、それでは語り尽くせない詩情がふんだんに盛り込まれている。読みこなすのにやや難渋。 小さな村の連帯感と疎外感、女の悲しみや純情な男の痛み、などをさりげなく描いている。主人公というよりも、仁平という男の存在が後半に物語を引き立てている。 時間を置いてから、また再読したい。
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本の紹介の中に 癒しの物語、詩情に満ちた傑作 という文につられて選んだ作品。 方言を使うおばあさんの言葉は多少難しい箇所もあるが、この感じは以前にも読んで感じた物のようだ。 初めて訪れた祖父の故郷で、村人達に懐かしがられ、祖父や祖母達の当時の行為が感謝され、居心地のよい思い出とな...
本の紹介の中に 癒しの物語、詩情に満ちた傑作 という文につられて選んだ作品。 方言を使うおばあさんの言葉は多少難しい箇所もあるが、この感じは以前にも読んで感じた物のようだ。 初めて訪れた祖父の故郷で、村人達に懐かしがられ、祖父や祖母達の当時の行為が感謝され、居心地のよい思い出となった柾彦の人柄も大層好ましく気持ちのよい作品であった。
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