「職員室」の心の病 の商品レビュー
第1部では「心の病」になってしまった「学校の先生」の症例が21紹介され、第2部は著者の「学校の先生」にまつわるエッセイ。 著者は浜松医科大学の名誉教授で精神病?の専門家らしいが、全体的に教師に対する不信感が強く表れており、結果として教師が不当におとしめられるという、教師が読む...
第1部では「心の病」になってしまった「学校の先生」の症例が21紹介され、第2部は著者の「学校の先生」にまつわるエッセイ。 著者は浜松医科大学の名誉教授で精神病?の専門家らしいが、全体的に教師に対する不信感が強く表れており、結果として教師が不当におとしめられるという、教師が読むと不快にさせられる本だった。古いということもあるかもしれないが、「神経症」というのは今でよく言う「新型うつ」のことなのだろうか。こういう病気は誰もがかかる可能性があるのであり、どう予防するか、どうチェックするか、周りはどうすれば良いか、のようなことが書かれていれば読む価値はあるし、そのような内容を期待した。だが読んでみると、「教師ともあろう人がこんなおかしなことやあんなひどいことをして、教師なんて尊敬に値しない集団だ」というトーンで書かれていて、おれが教師なだけに、とても不愉快で暗い気持ちになってしまった。後半は著者独自のエッセイ風の教育論が展開されていて、教育の専門ではない著者の歪んだ個人談としか受け取れず、斜め読みをして終わった。「教師は講演の謝礼が少ない」とか、「シンナーの危険性は私が日本で初めて指摘して、しばらく流行らないので流行ればいいのにと思っていた」、とか「1人教室員(生徒?)を思いきり殴ってかわいそうだと思ったからもう2人殴った」、とか「土佐中の同期で集まり帰りは大声で表を大合唱して練り歩いた」など、著者自身のモラルが大いに疑われるエピソードや考えが多い。そんな言いたい放題の年配の著者には『老いて、わがままに生きる』という著書があるらしい。ぞっとする。ブックオフで105円で買ったが、とんでも本だった。(13/02/25)
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「先生は、人の話を素直に聞かない」やら 神経症の患者の被害妄想的な性格を散々厳しくあげつらってるのを読んで、「この人ホンマに医者かなんで苦しんでいる人を更に追い詰めるようなことを言うんだひでえ」と思いましたが、しっかりあとに「神経症」と「鬱病」の違いを挙げてくれてたのでよかったで...
「先生は、人の話を素直に聞かない」やら 神経症の患者の被害妄想的な性格を散々厳しくあげつらってるのを読んで、「この人ホンマに医者かなんで苦しんでいる人を更に追い詰めるようなことを言うんだひでえ」と思いましたが、しっかりあとに「神経症」と「鬱病」の違いを挙げてくれてたのでよかったです てかこの著者面白いです 後半は、戦時中に育った時の、英語を勉強しなかった話やら、ひとりの教室員を殴ってしめしがつかないので他に二人殴ったとかいうめちゃくちゃな話まで載せてあって「ひで~」と思いつつ、微笑ましいと思いました。 「教員」という特別な職業でストレスなども多いからこそ、こういう医学の視点は欠かせないものであると思っています。
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教師を対象に様々な精神的疾患のケースを紹介している。 もう15年近く前の著作なので、時代にそぐわない面もあるのかもしれないが、読み進めるうちに多くの違和感を感じた。まず、著者は決して教師の見方ではない。そして、研究対象として扱われているのでもない。寧ろ、教師を自らの敵だと思っ...
教師を対象に様々な精神的疾患のケースを紹介している。 もう15年近く前の著作なので、時代にそぐわない面もあるのかもしれないが、読み進めるうちに多くの違和感を感じた。まず、著者は決して教師の見方ではない。そして、研究対象として扱われているのでもない。寧ろ、教師を自らの敵だと思って(深層心理の面かもしれないが)本書を書いている。 どうも、その根底にあるのは昭和一桁生まれの自らの生い立ちにあるようだ。 15年前の教育界がどのようであったのかは、当時中学生だった私にはよく分からない。しかし、現在の教育界を思いながら本書を読むと、違和感や反発感を持たずにはいられない。むしろ「そこまで書くなら、医師は本当にやるべき仕事をしているのか。持つべき品格を備えているのか」と問いただしたくなる。 医学の世界も、教育の世界も日進月歩。数年単位で状況は変化する。 せめて、教師という古い言葉は使わずに、教員と呼んでほしい。
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