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さようなら施設 の商品レビュー

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2011/12/12

この本の内容はオーケさんが の間施設に閉じ込められて もてあそばれた体験を綴ったものである 度合いがあまりにも違うので現状と結びつかないかもしれないけれど 本質的に同じ土壌にある施設でしかないのだと言うことを考える必要がある どこまで行っても業務としての施設は家庭にも地域...

この本の内容はオーケさんが の間施設に閉じ込められて もてあそばれた体験を綴ったものである 度合いがあまりにも違うので現状と結びつかないかもしれないけれど 本質的に同じ土壌にある施設でしかないのだと言うことを考える必要がある どこまで行っても業務としての施設は家庭にも地域にもなれないということである もう一つこの本で学べるのはスウェーデンが未踏の福祉国家を 如何にして切り開いてきたかを一つの実話を通して垣間見ることができることだろう 日本の実情はというと未だに封建制を引きずって 人間関係に随分と肩書きの幅を利かせた依存性の強い国だと思う 肩書きとは社会的地位のことである 昔から日本にもインドのカーストに引けを取らない 「士農工商穢多非人」と言う厳格な差別制度があったし 更にその下には罪人やライ病や精神的病や五体不自由な人と 烙印された人達を強制隔離する島流しや施設 そして労働を強いる奴隷的な場が用意されていた スウェーデンも戦前までは日本よりも激しい男尊女卑の男社会で 暴力と差別があったという その反面教師として現在があるのだろう 北欧では福祉政策が活発になる60年代から人間的意識も急速に高まり その関係を法によって保障することになる しかしそれ以後法という強制力による副作用として 暴力的で依存的な人間関係が地下に潜って隠れたとも思える この間日本では意識など問題外なのはモチロンのこと 法的整備も北欧に比べて30年から50年も遅れているように思える それだけ依存度が高く恐怖感が強く保守的である そうした中で次の社会を担うのはより透明性のある対等な人間関係であり 調和を求める心を豊かにした人々が中心になることだろう 競争関係から抜け出し共生関係を創造する人達は 自己の心に恥じない美意識によって恐れずに歩み 対等性と自在性をもって自律し軽やかにステップを踏むネット仲間だろう ある種の2チャンネル仲間のような遠慮のない付き合いかもしれない 但し蹴落とすのでなく切磋琢磨による相乗効果によって起こる お互いに傷つかない前向きな関係なのだろう

Posted byブクログ