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脱ゴーマニズム宣言 の商品レビュー

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2009/10/04

先に脱戦争論のほうを読んで、これはよしりんファン必読の本だなと思った。今もそれは変わらない。僕自身今でも小林よしのり読者である。典型的な平和教育と共産党員である父とやはりそれに賛同する母に育てられた僕、『ゴーマニズム宣言』との出会いは実に感動的なものであった。「なるほどこういう見...

先に脱戦争論のほうを読んで、これはよしりんファン必読の本だなと思った。今もそれは変わらない。僕自身今でも小林よしのり読者である。典型的な平和教育と共産党員である父とやはりそれに賛同する母に育てられた僕、『ゴーマニズム宣言』との出会いは実に感動的なものであった。「なるほどこういう見方があるのか」と、ゴー宣を読み返し、父母に反論し喧嘩みたいになったことさえある。彼との出会いは僕の人生に大きな影響を与えたと言っていい、「正しいと思われていることは本当に正しいのだろうか?」と疑ってかかる精神を教えてもらった。ほかの読者もそうではないだろうか?だが問題は「正しいとされていることを疑う」というところで止まってしまう読者が多いことだ。僕もそうだった。ゴー宣を教科書にして、今まで教え込まれてきた左側の知識に対して反撃を繰り返してきた。だがふと立ち止まって見ると、右側の知識が圧倒的に多くなっていることに気がつく。左側の人間が書いた本の表紙を見るだけでムカムカしてくる。そして読まない。心が侵され、冷静な判断ができなくなっている。思えば平和教育で得た知識なんてものはわずかなもんだ。だから今こそ「正しいとされていることを疑うことを疑う」ことが必要である。戦後世代の僕らは弁証法によって歴史に対する認識を深めなければならないのだから、いろいろな物を取り入れる必要があるのだ。さらにこの本には小林よしのりのトリックについても解説があるので、ゴー宣を正確に読むためにも必読である。まぁはっきり言って『99パーセントよしりんに勝った』なってことはないが、反論は的確であると思う。もちろん「正しいとされていることを疑うことを疑うことを疑う・・・・・」としなければ、本末転倒となるわけだけども。

Posted byブクログ