歓喜 の商品レビュー
青春は暗いと岡本太郎は言う、抑えられた青春は内向する、破壊か抑圧か。いずれにしても他を傷つけ、おのれが傷つく。それが青春の必然だ。と岡本太郎は言う。だが、岡本太郎の言う青春は年齢のことではなく、世界に対して瞬間瞬間に全自分で挑んでいる人間のことを言うのだと思う。瞬間瞬間に生きてい...
青春は暗いと岡本太郎は言う、抑えられた青春は内向する、破壊か抑圧か。いずれにしても他を傷つけ、おのれが傷つく。それが青春の必然だ。と岡本太郎は言う。だが、岡本太郎の言う青春は年齢のことではなく、世界に対して瞬間瞬間に全自分で挑んでいる人間のことを言うのだと思う。瞬間瞬間に生きていない人間には青春すら来ないだろう。
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『だれでも、青春の日、人生にはじめてまともにぶつかる瞬間がある。そのとき、ふと浮かびあがって来る異様な映像に戦慄する。それが自分自身の姿であることに驚くのだ。それはいわゆる性格とか、人格とかいうような固定したものではない。いわば自分自身の運命といったらいいだろうか。 自分自身と...
『だれでも、青春の日、人生にはじめてまともにぶつかる瞬間がある。そのとき、ふと浮かびあがって来る異様な映像に戦慄する。それが自分自身の姿であることに驚くのだ。それはいわゆる性格とか、人格とかいうような固定したものではない。いわば自分自身の運命といったらいいだろうか。 自分自身との対面。考えようによっては、きわめて不幸な、意識の瞬間だが。 そのとき人は己れを決意しなければならない。人間誕生の一瞬である。 それからは生涯を通じて、決意した自分に絶望的に賭けるのだ。変節してはならない。精神は以後、不変であり、年をとらない。ひたすら、透明に、みがかれるだけだ。 もちろん貫くには、瞬間、瞬間、待ちうける膨大な障害がある。それはこちらをねじ曲げ、挫折させ、放棄させようとする。だが、そのようなマイナスは、それと徹底的に対決することによって自分を豊かにし、純化し、深める、いわば触媒であるにすぎず、そのたびに己れは太く、強くなるのだ。どんなことがあっても、自分がまちがっていたとか、心をいれかえるとか、そういう卑しい変節をすべきではない。一見、謙虚に見えて、それはごま化しであるにすぎないのだ。』 高校入学前、図書館でこの本に出会ってしまったのがそもそもの間違いというかなんというか・・・。 「無人島に持って行く一冊」を訊かれたらこれを選ぶかも。
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