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夜に忍びこむもの の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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渡辺作品結構好きで読…

渡辺作品結構好きで読んでいたのですが、これはちょっとがっかり。まあお医者さんだっただけに不妊治療の現状などは伝わってきたけれど、エロスや快楽などの醍醐味や迫力が全くなくて、渡辺さんな感じぢゃなかった×××

文庫OFF

追い詰められた女性の心理。そういうものが浮き上がる、物語だ。

主人公・滝沢は、不倫関係にある女性から妊娠を告げられ、更に「産むつもりだ」と言われてうろたえるが……。妊娠に関する現実。世間の目と誤解。追い詰められた女性の心理。そういうものが浮き上がる、物語だ。

zxc

2019/07/01

東子に妊娠を告げられた時秀樹は、従兄の立野に相談するが、お金を渡そうとしたり、案外甘い選択で(立場上仕方ないのかもしれないが) 立野と東子が結託して秀樹からお金を取ろうとしているのかと。そういえばミステリーじゃなかった。(ミステリーを読むことが多いのでついついそんな思考に)そのう...

東子に妊娠を告げられた時秀樹は、従兄の立野に相談するが、お金を渡そうとしたり、案外甘い選択で(立場上仕方ないのかもしれないが) 立野と東子が結託して秀樹からお金を取ろうとしているのかと。そういえばミステリーじゃなかった。(ミステリーを読むことが多いのでついついそんな思考に)そのうち次第に事の次第が明らかになり、どうしても子供が欲しかったことの、うんざりするほどの東子の言い訳が続き、展開も予想通り。でも最後に子供が欲しかった理由が、理解できなくもない理由だったので、まあ良しとしよう。みんな優しいんですね、渡辺淳一さんは。

Posted byブクログ

2022/08/19

42歳の滝沢秀樹は、雑誌『メトレス』の副編集長の向井東子という女性と、愛人関係にありました。ところが、とつぜん東子から「子どもができた」と告げられ、しかも彼女は秀樹の子を産むという選択をするといい張ります。 慌てた秀樹は、従兄の立野(たての)という男に相談したうえで、東子に翻意...

42歳の滝沢秀樹は、雑誌『メトレス』の副編集長の向井東子という女性と、愛人関係にありました。ところが、とつぜん東子から「子どもができた」と告げられ、しかも彼女は秀樹の子を産むという選択をするといい張ります。 慌てた秀樹は、従兄の立野(たての)という男に相談したうえで、東子に翻意をうながそうと働きかけますが、彼女は説得におうじず、秀樹に会おうともしません。それでも秀樹はどうにか彼女の後を追い、ようやく彼女と会うことに成功しますが、そこで彼は、じつは彼女が妊娠したといったのは嘘だったことを知ります。なぜ騙したのかと問いつめる秀樹に、東子は自分が長く不妊に苦しんでいることを語りはじめます。 「ナベジュン・ウォッチャー」を自称し『失楽園』以後の渡辺の長編小説はすべて読破していた斎藤美奈子は、渡辺の作品には「死ぬほど多くの」妊娠小説がある、と述べていましたが、本作を読むと、渡辺はうっかり古風な男性観・女性観が露呈しているのではなく、確信犯的にやっているのではないかという気がしてきます。著者があれだけさんざんな酷評を浴びながら恬として恥じない、もとい、己の信じるところをつらぬき通したのは、そうした批判があることは織り込み済みで確信犯的に小説を書いていたからなのかもしれません。 もっとも、物語中盤の東子の長い告白は、著者が確信犯的に語ろうとしている「思想のようなもの」がそのまま提出されており、小説としての構成を大きくゆがめてしまっているように思えます。

Posted byブクログ

2015/04/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

なんど読むのやめよーかと思ったかわかんないぐらい、ずっときぶんがわるかった小説だった。 とくに主人公の滝沢秀樹とその従兄弟の立野との「男同士」の会話。 ほんとにほんとにこんな男ってクズな思考しかないのー?ってびっくりするぐらい、「女」という性別に対する考え方がいろいろひどすぎて。 この物語は、おたがい既婚どーしの不倫話。 女性のほーも人気雑誌の編集長で、ちゃんと仕事をもった有能な人。 男性は妻の実家のおかげでそれなりの実業家になってる婿の立場。 ただのセフレじゃなくて、不倫だけど「愛」を感じあってた関係なのね。 でも、女性が不倫の相手の子を妊娠して生むって言いだしたところから物語がはじまって。 愛してはいるけど生んでもらっちゃ困る男。 男と別れてもいーから生むと決めた女。 その妊娠した女性に対する男側の二人の会話は眩暈がしちゃうぐらいひどくて、でもその女性にもぜんぜん共感できなくて。 どーやってこの小説読めばいーのか途方に暮れたんだけど、とにかくがんばって読んだ。 それで読後感っていうのは。 ちゃんと最後まで読んでよかった。 そーじゃなかったら、わたしは渡辺淳一さんの小説はもういーや、って二度と手にしなかったかもしれないから。 ぜんぜんわたしのあたまでは考えれなかった展開になったんだけど。 最後まで読んだとき、わたしは女性のほーにも男性のほーにもいろいろ感情移入ができて、共感もできて、この小説のタイトルにからむ最後のほーの文を読んでて渡辺淳一さんってすごいなー、って思った。 いろいろ白黒つけずにいれない人には渡辺淳一さんの小説は合わないかもしれないねー。 わたしもさいしょは、「女に対する男の考え方がひどい」っていう点にとらわれすぎて、なんなのー、この男たちー、なんでこんなにクズなおじさんに育っちゃったのー、っていう「批判」のきもちしかなかった。 でも、そーいう「男」と「女」に対するいろいろな考え方(ジェンダー的にとか)にきちんとした輪郭のある思考を持って読む小説じゃないんだよね。 不倫はよくないとか、そーいう考え方にとらわれてるあたまで読んでたりしても(不倫はぜったいダメっていう考えの人とかね)、渡辺淳一さんの不倫小説はいろいろ腹立つとおもうし。 じぶんが最後まで読んで、最後に感じたことはわたしが一年前だったらおなじよーな読後感にならなかったかもしれない、って思った。 わたしはたぶん、一年前より少しはオトナになったと思うから。 これはオトナの小説。 倫理や道徳のカプセルを飲んで正しく生きることにお腹こわして、カプセルの中身を目の前にぶちまけて、じぶんの中にあるいろんな「ただしさ」と「ただしくないこと」の区別がつかない混沌を抱える、みたいなこころで読む小説。 この感想はブログに書く予定。 (書いたらURLをここに貼ります)

Posted byブクログ

2013/11/03

女性ってやっぱり理解できないと、あらためて思った。川西政明氏の解説が興味深く、今後も渡辺淳一を読み続けようと思った。

Posted byブクログ