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勝利なき戦い(上) の商品レビュー

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2013/09/13

北朝鮮の韓国進行に始まる朝鮮戦争勃発から、 洛東江の攻防、仁川上陸作戦を経て 長津湖で中共軍が本格的な攻勢に出るまでを描く。 緒戦の緊迫感や雰囲気はハルバースタムの著に比べると 少し伝わりづらく、時折読みづらさを感じることもあるが、 仁川上陸作戦へ向けての詳細な記述や、 毛沢東...

北朝鮮の韓国進行に始まる朝鮮戦争勃発から、 洛東江の攻防、仁川上陸作戦を経て 長津湖で中共軍が本格的な攻勢に出るまでを描く。 緒戦の緊迫感や雰囲気はハルバースタムの著に比べると 少し伝わりづらく、時折読みづらさを感じることもあるが、 仁川上陸作戦へ向けての詳細な記述や、 毛沢東、彭徳懐らの狙いが細かく解説されており、理解しやすい。 また韓国軍についての記載も豊富。 捕虜らが極寒の山中を徒歩で連行された「死の行進」についても 悲惨さが伝わる記載がなされている。 マッカーサーが開戦の早い時期から 38度線を越えて朝鮮の平定を目標としていた点や、 中国側の意図について懸念を抱いていたにもかかわらず マッカーサーを止めることができなかった点、 CIAが全く機能していない点など、 今後の悲劇へと繋がる舞台が揃いつつあり、下巻も大変に楽しみだ。

Posted byブクログ