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失楽園(下) の商品レビュー

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12件のお客様レビュー

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2024/03/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

下巻になってやっと少し話が進んで、妻から離婚届を突きつけられるとうろたえる。 さらには娘に「親が離婚していいのか」とまで聞く。娘は母親の味方で「さっさと離婚してあげたら」とつれない。 アホな男の見本のような物語だと思ってしまった。 浮気を何度かしていたのに、なぜ妻や娘にばれてないと思うのか。アホなのか。アホなんだな。 離婚されて当然だし、娘が見限るのも当然なのに「冷たい」って何だそれ。 うちの父も似たようなものだから、なおさら、アホ男の物語だなとしか。 うちの親は離婚してないけど、父は母に「離婚したいのか?」と聞いてきた。アホ男は離婚で事足りると思っている。違う。殺したいんだよ。 『殺されても仕方ない事を自分はしたので減刑をお願いします』 という嘆願書を書いて渡すのが浮気男(女でも同じだけど)のやること。 浮気ってそういう事なのに、アホな男は分かってない。 そう考えると失楽園の妻はまだ優しい方だし、男が書いた男の理想の物語だなと思う。 下巻は上巻よりも話が進む。 家を出て二人で暮らし始めるけど、二人で暮らしている部屋での情事はあっさりとしか書かれていないし、基本的に『帰る場所』なので飽きるとも書いてある。 でも部屋はいろんな道具が揃えられていく。全身を見る鏡に、アダルトショップの道具など……。せっかく買った道具の使用感のシーンはなかった←マテ。 さらには会社にもバレて、実質クビに近い状態になる前に主人公は自分で会社を辞める。 そして、二人は『最高に幸せな時に死ぬ』と決めて死ぬ。 すごい。ファンタジーをこれでもかと詰め込んであると思ってしまった。 ……まさか、これだけがっつりエロ本とは思わなかった。

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2023/05/18

これが、男の浪漫、というものなんでしょうか? 中年の危機から、愛欲に溺れていく主人公の心理は理解できるものがあるし、どんどん深みにはまっていく心理過程の描写は流石と思うが。。。 やはり、物語は、美しくあってほしい。

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2023/01/22

本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 たった一度の生だから、この人を永遠に自分のなかにとどめておきたい。男と女の性愛の真髄を描き、新聞連載中から圧倒的な反響をまき起した注目の文芸大作。 ---引用終了 本作には、有島武郎の心中と阿部定の事件が、書かれています。 著...

本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 たった一度の生だから、この人を永遠に自分のなかにとどめておきたい。男と女の性愛の真髄を描き、新聞連載中から圧倒的な反響をまき起した注目の文芸大作。 ---引用終了 本作には、有島武郎の心中と阿部定の事件が、書かれています。 著者の生年との関連を、確認しておきます。 ・渡辺淳一(1933年10月24日~2014年4月30日) ・有島武郎(1878年3月4日~1923年6月9日) ・阿部定(1905年5月28日~没年不明) 有島武郎が心中で亡くなったのは、著者が生まれる10年位前になります。 それから、阿部定事件は1936年なので、著者が3歳位の時の事件になります。

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2022/02/28

下巻になり、ますます「死」を意識していく二人。 これまでの逢瀬の場はシティホテルであったり、時々旅行をしたりであったが、渋谷にマンションを借りて自宅に帰らなくってからは、どんどん社会との繋がりが希薄になっていく。 阿部定事件や有島武郎の心中に仮託して、二人の関係が「死」へ向かっ...

下巻になり、ますます「死」を意識していく二人。 これまでの逢瀬の場はシティホテルであったり、時々旅行をしたりであったが、渋谷にマンションを借りて自宅に帰らなくってからは、どんどん社会との繋がりが希薄になっていく。 阿部定事件や有島武郎の心中に仮託して、二人の関係が「死」へ向かっていることが描かれているが、転げ落ちる印象が残る。 作品中二人を「愛のエリート」と言っているが、最終的には二人の環境が二人を追い詰めていっている状況もあるので、薄っぺらく感じてしまうのも致し方がないのかも。 共感出来る出来ない関係なく、社会現象となったこの作品は一度読んでおいても良いかと思う。

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2021/03/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

さらっと読めた。 下巻はかなり重くて、だいぶ気が沈んだ。 でもこんな出会いしたらきっと死しかもう残らないのかな。疲れた。

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2019/12/08

恋愛の果ての一種です。壮絶でした。文章がうまいのか、上巻から臨場感を持って読めました。新聞で読んでいた時とは違ってのめり込みながら読めました。

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2016/10/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ドラマを見たのは20年近く前になるかな 笑 改めて読んでみたくて読みました。 内容的に賛否両論あるのだろうけど、私は好きな本です。 自殺って聞くとダークなイメージがあるけど、やっぱりコレは2人が望んだ形だから良かったのかな。 世間や周りに振り回されず貫いた姿勢は素敵な気がしました。

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2015/03/15

死ぬところをちゃんと書かないのは逃げてるよね。何で最後もっと死と性とを突き詰めなかったのか。疲れてたのか、連載が新聞だったからか、それとも自分に求められていることがエロ描写だってことを、しっかり自覚しているからなのか。エロ描写はめちゃくちゃ興奮する。二人が少しずつはまっていくとこ...

死ぬところをちゃんと書かないのは逃げてるよね。何で最後もっと死と性とを突き詰めなかったのか。疲れてたのか、連載が新聞だったからか、それとも自分に求められていることがエロ描写だってことを、しっかり自覚しているからなのか。エロ描写はめちゃくちゃ興奮する。二人が少しずつはまっていくところも、ベタだけど、ベタという世界ではよく書けてるんだろう。でも、下巻の帯にかいてある文言のところ以外はただ丹念に追っただけで、酒飲んだときにフラフラ読むのがオチ。おっさんが読者の日経新聞に連載されてなかったら、ここまで話題にはならなかっただろう。

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2013/07/12

(1996.10.09読了)(新聞連載) 内容紹介 amazon 男・女の至上の愛死の形を求める画期的傑作昭和の阿部定事件の調書を読みすすめながら、久木と凛子の性愛のかたちは変容してゆく。現代社会の非人間性に衝撃を与え、人間をつき動かす性の力を描く会心作。 ☆関連図書(既読) ...

(1996.10.09読了)(新聞連載) 内容紹介 amazon 男・女の至上の愛死の形を求める画期的傑作昭和の阿部定事件の調書を読みすすめながら、久木と凛子の性愛のかたちは変容してゆく。現代社会の非人間性に衝撃を与え、人間をつき動かす性の力を描く会心作。 ☆関連図書(既読) 「別れぬ理由」渡辺淳一著、新潮文庫、1991.02.25 「失楽園(上)」渡辺淳一著、講談社、1997.02.20

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2013/06/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

有名な不倫愛憎小説。 個人的には好きな系統のお話。 情交中に首を絞める描写があるが、とても共感できる。 喪服でセックス。 刺激的な恋愛小説を読みたい方は是非。

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