1,800円以上の注文で送料無料

見る脳・描く脳 の商品レビュー

4.5

2件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    1

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2012/05/20

視覚野の基礎の話と失行、失認をもとに、絵を描く、絵を観るとはどういうことかを論じている。色彩、運動視、形態視、空間視といった視覚野のモジュール構成を中世・近代の画家は予見しており、ルノアールやスーラはレティネックスやV4野を選択的に動かすことを意識して描いているとしている。また、...

視覚野の基礎の話と失行、失認をもとに、絵を描く、絵を観るとはどういうことかを論じている。色彩、運動視、形態視、空間視といった視覚野のモジュール構成を中世・近代の画家は予見しており、ルノアールやスーラはレティネックスやV4野を選択的に動かすことを意識して描いているとしている。また、ピカソなどキュビズムの流れの絵画は形態視モジュール(腹側のTE, IT, LO領域など)のみが働いた時の視覚世界に対応していると論じており、脳梗塞により背側経路が損傷して空間視ができなくなった人には、世界がこのように見えるのかもしれない。ある程度専門的ではあるけどそこまでneuroscienceに特化した内容ではないので、専門書というよりは一般向けといっていいかも。とりあえず、美術館に行きたくなった。

Posted byブクログ

2009/10/07

手塚治虫の『火の鳥』に、脳を手術された男が、手術を受けるたび、ものの見え方が違って、しまいにはロボットが美少女に見えてしまうってのがありました。これ読んで、それを思い出した。絵を描くのも、神経の伝達行為で、視覚が筋肉と連動してるってことが、納得できます。わかったところで、絵が上手...

手塚治虫の『火の鳥』に、脳を手術された男が、手術を受けるたび、ものの見え方が違って、しまいにはロボットが美少女に見えてしまうってのがありました。これ読んで、それを思い出した。絵を描くのも、神経の伝達行為で、視覚が筋肉と連動してるってことが、納得できます。わかったところで、絵が上手くなるわけじゃないけど。

Posted byブクログ