魂の心理学 の商品レビュー
まず、"訳者あとがき"から読むことを薦める。さもないと、著者特有の"衒学的"と言うべき記述に踏み惑い、"序文"から、あっという間に"置いてけぼり"になるだろう。 著者は、本書の表現は"修辞...
まず、"訳者あとがき"から読むことを薦める。さもないと、著者特有の"衒学的"と言うべき記述に踏み惑い、"序文"から、あっという間に"置いてけぼり"になるだろう。 著者は、本書の表現は"修辞"ではないと主張するが、一般読者からすると、著者の"人を食ったような"書きっぷりは、十分に"修辞的"に感じた。詰まるところ著者が何を言いたいのか、何が論点なのかがわからないのである。 一般的な"著者"というものは、"読者"の理解に役立つような例を挙げたりするものである。著者はそれをしない。自分の頭の中にある思想を、結論だけ抽出してゴリゴリ書き連ねていくスタイル。それは"不親切"を超えて、"独善的"といってよいレベルである。 著者が心理臨床家としてどれほどの御仁なのか?感じ入るところはなかったし、本書を読んだ結果、私の臨床に益するところがあったかと問われれば、"否"と答える。 私は"ルネサンス"にも"新プラトン主義"にも興味はない。ただひたすらに、心理臨床がうまくなりたいだけなのだ。その意味において、本書を経由したプロセスは"時間の浪費"であった。
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「病」がその人の個性化のかなめになり、その「病」は元型が引き起こすものである… というのがどうやら元型論の要らしい。 いろんな症例と元型の対応が紹介されている。
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