バレリーナは語る の商品レビュー
表紙がこっばずかしいほどに「クラシックバレエ!」しているのですが、よく見るとこの写真が実にすばらしい。著者の三浦雅士氏の言葉を借りるならば、まさにこの瞬間白鳥の湖のオデットを「生きている」姿。そういうことが可能な類稀なダンサーによって荒唐無稽とも思えるおとぎ話に血が通うとき、古典...
表紙がこっばずかしいほどに「クラシックバレエ!」しているのですが、よく見るとこの写真が実にすばらしい。著者の三浦雅士氏の言葉を借りるならば、まさにこの瞬間白鳥の湖のオデットを「生きている」姿。そういうことが可能な類稀なダンサーによって荒唐無稽とも思えるおとぎ話に血が通うとき、古典の普遍性にハッと胸を突かれる今日この頃。 このインタビュー集に登場するのは、そんなダンサー6名。シルヴィ・ギエム、アレッサンドラ・フェリ、モニク・ルディエール、イヴリン・ハート、マイヤ・プリセツカヤ、ガリーナ・ウラーノワ。飯沢耕太郎の『写真とことば』もそうでしたが、優れた表現者は優れた語り手であるなあと嘆息。 インタビュアーの三浦氏が時に暴走気味なのが微笑ましい。
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