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知識的大衆諸君、これもマンガだ の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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2022/08/21

本書の最初に関川夏央は、本書の想定する読者および本書の意図を下記のように述べている。 【引用】 この本はマンガをにくむひと、マンガに対して予断を持つひとを読者として想定している。現代マンガを読んだことのないひと、読もうと試みて眼と肌にあわないと感じたひともそうである。マンガを好き...

本書の最初に関川夏央は、本書の想定する読者および本書の意図を下記のように述べている。 【引用】 この本はマンガをにくむひと、マンガに対して予断を持つひとを読者として想定している。現代マンガを読んだことのないひと、読もうと試みて眼と肌にあわないと感じたひともそうである。マンガを好きになってもらおうというのではない。多彩多様な現代マンガの輪郭を、批評というかたちをとって明らかにしつつ、日本語表現界にはすでに「マンガ」という分野がたしかに成立しているとだけは認識しておく必要があるのではないか、そう控え目に説得することをもくろんでいる。 【引用】 すなわち、マンガ、および、マンガを読む大人を批判する勢力がかなりあり、それに対しての一種の弁明といったものである。 本書の発行は、1991年。30年以上前の話である。 現代では、マンガ(さらにアニメ)を批判する論考を読むことは、少なくとも私はない。30年の間に、マンガに対しての評価が変わった、あるいは、マンガが当たり前のものとして世の中に受け入れられ、特別なものではなくなったので、批判論考の対象としての意味を失ったと言えるのだろう。 私自身は、幼稚園の時代に鉄腕アトムを読んでからのマンガ好きであり、マンガ批判があること自体を重要なこととは思わず、好きだから読み続けた者だ。関川夏央の労は多とするが、こういう論考がなくても、マンガはメインストリームの1つとなっていたように私には思える。だって面白いから。

Posted byブクログ

2009/10/04

やっぱり何しろ2007年に読むには内容が古い。対象になる漫画が古い。読んだことのある漫画に対しての批評だけ拾い読み。どうして日本人が漫画を愛し、外国人がそうでないのかに対する答え。「彼らの国には手塚治虫がいなかった。」これは俺も至言だと思う。 セキカワ好きだけど、やっぱ漫画の批評...

やっぱり何しろ2007年に読むには内容が古い。対象になる漫画が古い。読んだことのある漫画に対しての批評だけ拾い読み。どうして日本人が漫画を愛し、外国人がそうでないのかに対する答え。「彼らの国には手塚治虫がいなかった。」これは俺も至言だと思う。 セキカワ好きだけど、やっぱ漫画の批評ってのに対してはとても冷笑的になってしまう自分がいる。というか、「物語」にたいしての批評というのは、漫画であろうと無かろうと好きじゃない。特に漫画だと際立って陳腐になるじゃない?つまり、どっちみちつまんない事だって証拠。読んで何かを感じるのが物語で、別に饒舌にならなくてもいい。「Don't Think. Feel!」、この言葉ばっかり頭に浮かぶ。漫画読まない人向けの本だと思う。 漫画って、当たり前に読んでるけど色んなルールがあって読み方知らないと読めないんだよな。あと、漫画読む人は活字も読む、漫画読めるのに読まない人は活字も読まないってのはきっと当たってる。

Posted byブクログ