千日回峰行 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
20年以上前に購入したものを再読。 比叡山の千日回峰行、十二年籠山行を満行された光永覚道大阿闍梨のインタビュー。 前半の大阿闍梨の生い立ちを読むに、やはりこんなに過酷な修行を成し遂げる人は少年の頃から並ではない考えを持っているのだなと思った。また、修行の一つ一つの話は本当に過酷で、特に9日間断食断水不眠不臥で堂に参篭する堂入りは限りなく死に近づく修行だった。そうやって死に近づき仏に近づく人だけが見えるもの、得られるものがあるのだろう。 常人では想像すらもできない世界だが、そんな大阿闍梨の話で、正行(本来の修行)の前に前準備としての前行を行うこと、その加減のできる前行の段階でどれだけ自分を追い込んでおくかで正行の成果やしんどさが変わってくる、という話は、我々普通の人間の中でもいえることなのではないか?と思った。 他にも「千日」回峰行といっても、実際に千日なのではなく、975日なのだということ。残り25日分を残した段階で終了する。まったく完遂させるわけではく残しておくことで修行は永遠に続くのだという
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