ビル・ゲイツの読み方 の商品レビュー
本書の略歴によると、著者は昭和19年生まれ、東大院で航空工学の博士号を修め、ロケット開発に従事。本書の出版の時点では、技術情報に精通するコンサルタントとして活躍中とのこと。非常に多数の著作がある。本書については「ビル・ゲイツという情報化社会の申し子をさまざまな角度から観察すること...
本書の略歴によると、著者は昭和19年生まれ、東大院で航空工学の博士号を修め、ロケット開発に従事。本書の出版の時点では、技術情報に精通するコンサルタントとして活躍中とのこと。非常に多数の著作がある。本書については「ビル・ゲイツという情報化社会の申し子をさまざまな角度から観察することで、時代の進むべき方向と、その中での日本人企業家の飛躍の余地を探ること」(p.50)が刊行意図と述べている。 ビル・ゲイツ周辺の情報を基に、著者の分析と提案が綴られているのだが、いずれも雑誌コラムのような雑駁な内容で深みを感じない。著者はビル・ゲイツの関係者でもないし、ITの専門家でもなく、経営者でもない。そのせいか今読むと失笑モノの記述も目立つ。例えばネットスケープ・コミュニケーションズのジム・クラークを、インターネット時代を先取りし、ゲイツを出し抜いたとして繰返し持ち上げている。ゲイツ最大のライバルは彼なのだそうである。いやはや。全般的にゲイツ関連の本を読み込んだ上の私感を書いただけの印象であり、ほとんど妄想としか言いようのないビジョンを得々と語るのには閉口する。分進秒歩のITの世界で18年前の本は賞味期限切れであろうが、刊行当時としても価値の高い書籍には感じられない。Windows95の発売が契機になり、一躍日本で話題となった若き大富豪ビル・ゲイツ。このタイミングでゲイツ本を出せば、売れると読んだ便乗本といったところか。彼について知りたいなら他書をお勧めする。
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[○2008/03/02完読]前半は著者の主張が伝わらない部分も多いけど、後半は共感する部分もある。日本の産業に対する著者(先人達)の期待をひしひしと感じる。個人的にもデバイス、コンテンツ、ロボット分野は海外に負けてほしくないですね。1996年に書かれた事を念頭に読めば結構楽しめ...
[○2008/03/02完読]前半は著者の主張が伝わらない部分も多いけど、後半は共感する部分もある。日本の産業に対する著者(先人達)の期待をひしひしと感じる。個人的にもデバイス、コンテンツ、ロボット分野は海外に負けてほしくないですね。1996年に書かれた事を念頭に読めば結構楽しめます。ちなみにSGI好きな私も気にしているジムクラーク氏は最近何をしているのだろうか。
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