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宗教からよむ「アメリカ」 の商品レビュー

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2016/01/14

自由の国アメリカは様々な人種、ルーツの集合体である。 それでいて、一つの共和国として成立しているのは、「見えざる国教」があるから。 正式に国教をしてはおらず、信仰の自由を保障しているが、神の存在を認め、大統領の宣誓式はさながら宗教儀式の要素もある。 信仰は異なれど、神のもとに、人...

自由の国アメリカは様々な人種、ルーツの集合体である。 それでいて、一つの共和国として成立しているのは、「見えざる国教」があるから。 正式に国教をしてはおらず、信仰の自由を保障しているが、神の存在を認め、大統領の宣誓式はさながら宗教儀式の要素もある。 信仰は異なれど、神のもとに、人が、国が存在しているという考えは、アメリカ国民にとっては当たり前の考え方なのかもしれない。

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2015/09/19

非常に面白かった。体系的に日本語で書かれた本は少ないので勉強になった。たしかプレジデントウーマンでおすすめしていたので一読。しかしながらけっこう前の本なので最新事情が知りたい。多民族で成り立つ国家の難しさについて改めて感じた。

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2014/12/11
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※このレビューにはネタバレを含みます

とても興味深い本だった。 アメリカ大統領が政治的最高権力者と同時に精神的指導者という立場でもあるということは、全く思いもよらなかったが、TVでアメリカ大統領選の活動に国民が熱狂してるシーンが放送されるのはそういうことかと納得。 アメリカの政教分離が「政治と宗教の分離」ではなく「教会と国家の分離」である点にも注目。アメリカは私が思っている以上に宗教的な国であることが分かった。 ☆「共通の過去」を持っていないため「未来についての共通の意志」がアメリカを統合する。 ☆多様な背景を持った人々が共に生活する緊張の多い社会の中で、教会は同質の人々と交われる安らぎの空間。

Posted byブクログ

2014/12/10

【何故読みたいか?】 ・アメリカを知るため。 ・グローバリゼーションを知るため。 【一読】 ページ数が多いため、途中で断念。時間があるときに読みたい一冊。

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2013/08/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

イラク攻撃が迫る中、なぜ米国があそこまで拘るのかと不思議な気持ちさせしますが、この本を読むと謎の一部が解けるように思われます。米国には市民宗教(著者はそれを見えざる国教と呼ぶ)があり、それが国としてのアイデンティティーを保つ基盤になっているとのこと。それはプロテスタント・カトリック・ユダヤ教の誰でもが受け容れられる「神」を信仰する。レーガン、ブッシュ(父)、クリントンの演説に登場する宗教的な発言が日本のマスコミでは「修辞」として削除され報道されるために日本ではわかりづらいという。なるほどという感じ。そして今はイラクですが、歴史上、インディアンとの闘い、旧大陸との闘い、メキシコ戦争、対スペイン戦争と同じ理念の闘いが繰り返されてきている。確かに神という発言は出てくるが、イエス・キリストとは大統領は言わないという。それはユダヤ教にも配慮しているからだという。クリントンの就任式の式次第を教会の礼拝式次第と比較し、そのままであること。そして、聖地ワシントンにおけるワシントン、ジェファーソン、リンカーンの3大統領の記念碑は米国の3聖人を示す、即ち、3人は預言者モーセ、聖典執筆者者パウロ、殉教者を象徴している。

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2013/08/09

宗教を抜きにしてはアメリカという国は考えられない。 アメリカ国民にとって大統領は単なる政治的指導者だけでなく、精神的指導者でもあるのだ。そして就任式にはビリー・グラハム牧師が祈祷をする。 アメリカにはベラの提唱したように「市民宗教」「見えざる国教」が存在するのだ。 またモルモン教...

宗教を抜きにしてはアメリカという国は考えられない。 アメリカ国民にとって大統領は単なる政治的指導者だけでなく、精神的指導者でもあるのだ。そして就任式にはビリー・グラハム牧師が祈祷をする。 アメリカにはベラの提唱したように「市民宗教」「見えざる国教」が存在するのだ。 またモルモン教やファンダメンタリズムなども決して無視はできない存在である。 ほとんどの人が神を信じているアメリカという国は日本と対照的である。

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2012/11/07

「日本の『政教分離』」と「Separation of Church and State」 → 「個人の内面の自由」と「社会の秩序」、どちらを優先するか。

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2011/10/15

 国家というのは、一種のフィクションであり、吉本隆明的な言説では、共同幻想であり、ベネディクトアンダーソン的な言説では想像の共同体だ。どのような国家であってもそれを成り立たせているもの、国体が存在する。そのアメリカのナショナルアイデンティティを担保するものはなにか?本書はその問い...

 国家というのは、一種のフィクションであり、吉本隆明的な言説では、共同幻想であり、ベネディクトアンダーソン的な言説では想像の共同体だ。どのような国家であってもそれを成り立たせているもの、国体が存在する。そのアメリカのナショナルアイデンティティを担保するものはなにか?本書はその問いにアメリカ建国の経緯の歴史と宗教の関係から答えるものである。  フランス革命、ロシア革命といった反宗教的な革命と違ってアメリカ独立革命は宗教に対して否定的なものではなかった。むしろ親宗教的革命であった。アメリカは歴史上、最初に国教制度を否定し、信教の自由を保障した国である。これは「政治における宗教的次元」を否定することではなかった。アメリカにおける政教分離は英語でいうと、separation of church and state、すなわち、国家が特定の教会を支持、援助、しないということで、政治的公的領域で宗教的信条を持ち出してはならないという意味ではない。     他方、国教制度を否定しているにもかかわらず、あるいは、否定したからこそ多民族的国家を統合するための精神的装置が必然的に希求されることになる。すなわち、個人の信教の自由を守りながらも、「宗教的信条の上に政体を打ち建て国家を統一する」という一見矛盾するような二つの命題を満足させなければならない。薄氷の上を歩くような微妙、もしくは絶妙なバランスの上に国家を成立させるという道を選んだのだ。こうした困難な命題を引き受けるのが、著者の主張する「見えざる国教」である。ユダヤ・キリスト(プロテスタント)教的色彩の強いこの「見えざる国境」によってアメリカを統合することをめざしてきたという説は説得力がある。

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2011/06/28

少し古いが、国教、セクト、ファンダメンタリズムについて丁寧に解説している。アメリカが宗教では、政教分離ではなく、separatetion church and states (教会と政治 の分離)であることがよくわかる本。

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2010/11/17

アメリカ合衆国が建国以来宗教国家であることを丁寧に論じた一冊。建前としては「政教分離」(Separation of Church and State)を謳うものの、現実には宗教右翼やロビイストの活躍で政策が大きく揺れることは耳目に新しいところ。 アップトゥデイトの話題ではないが...

アメリカ合衆国が建国以来宗教国家であることを丁寧に論じた一冊。建前としては「政教分離」(Separation of Church and State)を謳うものの、現実には宗教右翼やロビイストの活躍で政策が大きく揺れることは耳目に新しいところ。 アップトゥデイトの話題ではないが、建国以来、宗教(キリスト教)が合衆国建設にどのように関わってきたのか……。 その基本情報を経緯をきちんと認識させてくれる一冊

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