松本清張小説セレクション(第18巻) の商品レビュー
この夏、NHKで再放送されたドラマを見て、原作を読んでみた次第。 このドラマは高校3年のころテレビで見て、経済関連の詳細は全く理解できず、記憶にあるのは夏目雅子が下着姿でピアノを弾いている姿だけだったのだが、十代の自分には商社ってなんかかっこいいなと思った程度。有名商社に入るに...
この夏、NHKで再放送されたドラマを見て、原作を読んでみた次第。 このドラマは高校3年のころテレビで見て、経済関連の詳細は全く理解できず、記憶にあるのは夏目雅子が下着姿でピアノを弾いている姿だけだったのだが、十代の自分には商社ってなんかかっこいいなと思った程度。有名商社に入るには有名大学に入るのが近道。したがって一生懸命勉強したかっつーと、勉強まったくダメのバカだったので今の自分がいます。 さて、原作のほうはテレビのドラマのようにはお話が進まず、とにかく長々と説明、説明、説明。説明の連続です、難しい経済用語頻出だからね。結構英文も多かったし。 ドラマの主要である夏目雅子が原作にはないキャラなので、主人公の商社員、上杉二郎のヒューマニティを際立たせるための役柄だったのであろうけれども、成功している。 物語の終わり、「部屋でレイラという女が待っている。」という上杉。夏目雅子演じるピアニストの卵は彼に平手打ち。やっと君らしくなったなとつぶやく二郎。 部屋に帰ると、にゃ~んと猫のレイラがお出迎え。 もてる男は違うにょ~ って、ドラマのことばかりで原作の感想になってませんね、失礼いたしました~!
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私は話の内容は覚えてるが殆どの場合作者を気にしないので、後々「え、これもこの人書いてたの!?」ということがある。 でもこの人に限っては、「これはもしや・・・?」と思うと大体当たってる。なんでだろうかと考えるのだけれど理由は未だに見つかっていない。 人一人の運命なんて、目には...
私は話の内容は覚えてるが殆どの場合作者を気にしないので、後々「え、これもこの人書いてたの!?」ということがある。 でもこの人に限っては、「これはもしや・・・?」と思うと大体当たってる。なんでだろうかと考えるのだけれど理由は未だに見つかっていない。 人一人の運命なんて、目には見えない大きな流れの前には何の意味もない。その流れのド真ん中で、大勢の人間を巻き込んで大人が真剣に茶番をしている。 おかしい、と思うと同時に、「こんなもんなんだよ」って凄く投遣りに世界を眺めてる作者の目を感じて、その重さが読後に残る。
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