ホロコーストの仔羊 の商品レビュー
僕も虫けらだったらいいのに、とにかくユダヤ人以外なら何でもいい。他の生き物ならば生き残る可能性はもっと高いに違いない。神はどうしてユダヤ人なんて創造したんだろう。 ドイツ当局は1つの通達を発表した。それはユダヤ人を雇っている農家は48時間以内に彼らをゲシュタポに引き渡すこと、そ...
僕も虫けらだったらいいのに、とにかくユダヤ人以外なら何でもいい。他の生き物ならば生き残る可能性はもっと高いに違いない。神はどうしてユダヤ人なんて創造したんだろう。 ドイツ当局は1つの通達を発表した。それはユダヤ人を雇っている農家は48時間以内に彼らをゲシュタポに引き渡すこと、それに従わない者は、その家族および近隣の10人とともに射殺されるというものだった。
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生き延びるためにユダヤ人であることを隠し、ポーランドの農村に隠れ住んでいたヤンケル少年の話。 筆者の実体験に基づく本であるということ。 人間のアイデンティティーが奪われていく様をまざまざと見せつけられた気がした。 ユダヤ人の子供がホロコーストを生き延びる話はいくつか読んだけれ...
生き延びるためにユダヤ人であることを隠し、ポーランドの農村に隠れ住んでいたヤンケル少年の話。 筆者の実体験に基づく本であるということ。 人間のアイデンティティーが奪われていく様をまざまざと見せつけられた気がした。 ユダヤ人の子供がホロコーストを生き延びる話はいくつか読んだけれど、大抵生き延びた子には「ユダヤ人らしくない」という記述が出てくるように思う。 そして、“ユダヤ人らしい”とはなんなのかと毎回考えてしまう。 キリスト教徒でもなく、身近にユダヤ教徒もいる訳ではないので、両者にどのような確執があるのか知識としてしか知らない私のような者からすれば、“ユダヤ人らしい”というのがいまいちピンとこない。 宗教が違うだけで、同じ人間なのにね。 ホロコーストという事実はもちろん、無理解、無知、プロパガンダ…。 そういったことが非常に恐ろしいと思う。
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ナチスの巨大な狂気のなかで翻弄される ユダヤ少年の運命。 わずかな生への希望を求めて長い逃亡が始まった。 本書は、ポーランドの農村地帯を転々とすることで 奇跡的に生き延びたユダヤ少年の姿を描いた 動的な記録である。
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