山岳警備隊出動せよ! の商品レビュー
稜線で落ちそうになったら、富山県側へ落ちろ。そうしたら彼らがきっと助けに来てくれる…。そうまで称賛される、富山県警山岳警備隊の手記集。 最上級のオマージュも、警備隊の側から見るとただ果てしなく困難な任務の連続だ。悪天だからと逃げることもできず、常に二重遭難の危険の隣で日夜活動を...
稜線で落ちそうになったら、富山県側へ落ちろ。そうしたら彼らがきっと助けに来てくれる…。そうまで称賛される、富山県警山岳警備隊の手記集。 最上級のオマージュも、警備隊の側から見るとただ果てしなく困難な任務の連続だ。悪天だからと逃げることもできず、常に二重遭難の危険の隣で日夜活動を続ける。「山が好き」なだけでは到底つとまらない、ある意味山の魔力に取り憑かれてしまった男たちの物語なのである。 山の事故には、落石などの不可抗力ももちろんあるが、準備/装備不足、天候の見誤り(もしくは、見てない)、ダメなガイド(パーティの分断)など、当然避けられるべき事故も少なくない。 山歩きをしている以上、救助の手を絶対に煩わせないとは言えないが、最低の準備だけは怠らないようにしたいと改めて思う。
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父親が山岳小説が好きなので、私もその影響をもろに受けている。 これは、小説ではなく実録。 先日、ドキュメンタリー番組が入っていたので、久しぶりに思い出した。 私自身、山歩き(えせトレッカー)をする。山に囲まれた場所に住んでいるせいもあって、山への憧憬は深い。 だからこそ、知ってい...
父親が山岳小説が好きなので、私もその影響をもろに受けている。 これは、小説ではなく実録。 先日、ドキュメンタリー番組が入っていたので、久しぶりに思い出した。 私自身、山歩き(えせトレッカー)をする。山に囲まれた場所に住んでいるせいもあって、山への憧憬は深い。 だからこそ、知っている山の怖さ。 「落ちるなら富山県側へ」と言われるくらいに実績のある山岳警備隊である。 山は美しいけれど、時に牙を剥く。けれども、隊長さんは「このこと(遭難)で、山へ行くなと言わないでやってください。本人が1番わかっていますから。次からは十分注意するようになるでしょう」と言う。 人の命を預かっていることへの使命感に、頭がさがる。
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