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遊女の生活 の商品レビュー

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2023/11/06

冒頭遊女の起源について語るが、多くの本が「あそびめ」や「白拍子」などを起源と簡単に説明するところを微妙な差異を含ませて説明している。 「遊君」「二枚証文」なども面白い。 「江戸幕府の売女政策」ではどうせ取り締まり仕切れないなら都市発展のために利用しようとする家康に業者の思惑が乗...

冒頭遊女の起源について語るが、多くの本が「あそびめ」や「白拍子」などを起源と簡単に説明するところを微妙な差異を含ませて説明している。 「遊君」「二枚証文」なども面白い。 「江戸幕府の売女政策」ではどうせ取り締まり仕切れないなら都市発展のために利用しようとする家康に業者の思惑が乗っかり吉原誕生→私娼取り締まり→罰則として吉原送り→遊女と客の質低下と高級遊女の消滅→私娼との差別化ほぼゼロを簡潔に説明していて納得。 支配においても代官、町奉行、寺社奉行の管轄の違いやそれによる庶民の対策なども説明してくれいる。遊郭というと「政府お墨付きの」で終わらせる本は多いが徴税権から説明が始まる本は初めて。 「お茶挽き」についても前日から客をとらず身を清めとあるのを「ここまでする理由は何かなければいけない」とはさすが。 男と女の漢字を使った嘘文字「女(反対)男」「男女(反対)」「男女」ちわ、ふる、きぬぎぬや、川柳や都々逸も楽しい。 「宵にゃ横 夜中まともで 明け方ごろは 後ろからさす 窓の月」 「涙ぐむ倅故郷を思い出し」 飛脚を「十七屋」と呼ぶのも初めて知った。 みんな言葉遊びが上手だなぁ。 最後に遊女から少し離れたところで。 遊女たちが着物を脱ぐ脱がないの手練手管を話す箇所で「衣服発達の歴史」について語られる。羞恥からではなく誇示のために腰縄→宝石→腰蓑→服と。全身を覆うことになるが逆説的になったかといえば着物の裾からチラ見えする足をかえって目立たせることになるから一層効果的。そもそも隠そうとするのは見せたいことの心理現れ と。 アダムもイヴも羞恥じゃなかったんだねぇ。 烏帽子とかブルカとかコロナマスクとか色々思い出し。 とてもいい話。

Posted byブクログ

2014/07/29

以前に流行ったドラマ『仁』で気になった、花魁の実際。本物の手練手管とは一体どんなものなのかを知るために、探し当てたのがこの本。だいぶ読みづらい本ではあるけれど、遊女の本気と意地と、切なさを思いました。

Posted byブクログ

2011/11/27

【読書】江戸東京博物館で江戸時代の浮世絵と歌舞伎の展示を見た時にその題材で取り上げられていた遊郭。遊女と客との悲劇的な題材が歌舞伎になることも多いという。映画「さくらん」が結構好きなこともあり、図書館で借りてみた。正直まず電車では読めない本だが、とにかく不思議な世界で面白かった。...

【読書】江戸東京博物館で江戸時代の浮世絵と歌舞伎の展示を見た時にその題材で取り上げられていた遊郭。遊女と客との悲劇的な題材が歌舞伎になることも多いという。映画「さくらん」が結構好きなこともあり、図書館で借りてみた。正直まず電車では読めない本だが、とにかく不思議な世界で面白かった。江戸時代の1617年に吉原遊郭の設置され、日本に公娼制度が始まったという。指切りや心中という言葉も実は遊女の世界から生まれている。

Posted byブクログ

2012/07/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

吉原太夫からヨタカまでいろいろなランクがあるようだ。吉原で遊ぶにもルール(仁義)があるようで、なじみとなるためには3度通わないとならいようだ。この遊女風俗を考えると義理と人情が遊びの世界にもちゃんとあるようだ。 立膝風俗→日本人ならでは(短足)@浮世絵 手練手管⇒口説→たしなみ→心中立→起誓→指切り→起誓彫り→情死

Posted byブクログ

2009/10/04

江戸期から昭和初期までの遊女風俗が要領良く簡潔に纏まっています。浮世絵などの図版も数多く収録されていますので初心者にもお薦めです。

Posted byブクログ