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縄文学への道 の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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2022/10/31

梅棹忠夫らの努力によって創設された国立民学博物館に務める著者が、考古学と文化人類学の成果を総合しつつ、縄文時代の人びとの暮らしについて論じた本です。 従来の考古学は厳格な実証主義的な方法に基づいており、出土した遺物に基づいて当時の人びとの生活をかいま見ようとしてきました。これに...

梅棹忠夫らの努力によって創設された国立民学博物館に務める著者が、考古学と文化人類学の成果を総合しつつ、縄文時代の人びとの暮らしについて論じた本です。 従来の考古学は厳格な実証主義的な方法に基づいており、出土した遺物に基づいて当時の人びとの生活をかいま見ようとしてきました。これに対して本書では、狩猟採集民的な先住民族の環境や生業、社会構造にかんする文化人類学における研究成果をも参照することで、縄文時代の人びとの暮らしを包括的にえがき出そうとする試みがなされています。 また本書の最後では、三内丸山遺跡の発掘調査と、それに興味を寄せてきた世間の人びとのまなざしとの関係や、著者自身がおこなったカナダ西海岸先住民の生活についてのフィールド・ワークを紹介し、「観光人類学」という観点から今後の民族学や考古学がどのように社会とかかわりつつ研究を進めていくべきかということが考察されています。

Posted byブクログ

2011/06/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

[ 内容 ] 本書は、考古学の知験に加えて世界の狩猟採集民との比較、さらには最新の野外科学の研究成果を総合しながら縄文時代の人々の生活と文化の復元を試みる。 [ 目次 ] 1 縄文文化の原像(縄文の人びとと社会;カミガミの縄文;縄文時代の人口動態;文化の変容と植物栽培;航行技術と交易) 2 森のシンフォニー(“北のまほろば”の人とくらし;縄文人の食彩) 3 大いなる知的遺産として(考古学遺跡の民族学) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

Posted byブクログ