海が見えるアジア の商品レビュー
海へと旅する。そんな時頭に思い描くのは、海そのものではなく、ビーチや島といった「土地」なのではないでしょうか? 海は地面の先にあるもの。そんな考えでは、本当の海は見えてきません。 この本は海からアジアを見ています。そうすると、ベトナムの海とタイやカンボジア、中国福建省の海は...
海へと旅する。そんな時頭に思い描くのは、海そのものではなく、ビーチや島といった「土地」なのではないでしょうか? 海は地面の先にあるもの。そんな考えでは、本当の海は見えてきません。 この本は海からアジアを見ています。そうすると、ベトナムの海とタイやカンボジア、中国福建省の海は「南シナ海」というひとつの名前でくくれてしまいます。国境も複雑な境界線もない海。その海を自由に行き来する船、その船に乗る男たちと女たち。海を中心に考えれば、著者が言うように、アジアを縦横無尽に旅することができるわけです。 セレベス海、ジャワ海、南シナ海、そしてマラッカやシンガポールの海峡。海ごとにくくられた物語とたくさんの写真は、ビーチから眺めていては見えてこないもの。 ビーチでこの本を読む自分を沖合から眺めてみたら? そんな想像をしてみると、おなじみのビーチや島が新鮮に見えてきます。
Posted by
- 1