きつねの でんわボックス の商品レビュー

戸田和代(著者),たかすかずみ

2024/02/24

きつねが登場する絵本。子を思う母狐の視点からつづられたお話で、深い悲しみと、とめどなくあふれてくる愛を描いた物語。
親がどれだけ子のことを大事に思っているのか、どれだけもう一度抱きしめたかったか。母狐の喪失感を想像するとそれだけで胸が痛くなります。どちらかと言えば、子どもが喜ぶ絵本というよりは、子を持つ親が「自分の中にある感情」がどのようなものなのかを、絵本を通して再確認するような、そんな作品です。だからきっとこの絵本を読んだお母さん、お父さんは我が子抱きしめたくなることでしょう。
つまり逆に言えば、子どもが大喜びする類の絵本ではありません。しかし同時にこの絵本は、"私たち"がどれだけ親から「愛されていたのか」を、ファンタジーのかたちを通して知る作品でもあると思います。
誰かの心に寄り添い、ささやかな魔法を見せ、想像力を広げる。絵本の役割がそのようなところにあるとするならば、この本自体が魔法なのでしょう。誰かの心にそっと火を灯すような、ささやかでやさしい魔法。

2024/02/18

きつねの出てくる物語が読みたくて選んだら、驚くほどに泣いてしまった本です
どうして泣いてしまうのかと言えば、とても悲しい物語で、でも希望にも溢れていて、優しい話だから
そして登場するキャラクター同士が、互いのことをきちんと認識していなくて、想いが一方通行なところ
知られなくても構わない、相手を想いたいんだ、自分ができる限りのことをしてあげたいんだって、その強い強い願いがただひとつの奇跡を起こすところ
そんな“ただひとつの奇跡”が、実はこの物語には“ふたつ”ある、それが“きつねのでんわボックス”なんだというところが、素晴らしいお話です

2024/11/05

大人になってから初めて読んで、自分に子どもはいないけど、母ぎつねを思うとすごく泣けてしまう。悲しいけれど、最後あたたかい気持ちになる。

2022/07/15

７歳２ヶ月の娘と読書

娘が図書館で借りてきた本
もうしっかりひとり読みできるようになって
自分から読書してる姿に感動。

この本、私もむかーし読んで
優しい気持ちになるおはなしだったよなあ
とは思ってたけど
内容うる覚えだったので、改めて読んだ。

泣いた。

もう母目線だとダメだよこれ～～

2022/03/27

何故か小さいころから印象に残っていて娘にも読んであげたいと思い購入。
1歳児には分量が多過ぎ&言葉が難しくて飽きてしまってますが、良い本です。
悲しいお話なので、最後まで泣かずに読めたことがありません。泣
たかすかずみさんの絵もやさしくて大好き

2021/08/28

きつねのおかあかさんの話にただただ泣かされます。
人間の男の子との交流が温かい気持ちにさせられます。
たかすかずみさんの絵がやさしく表現して好きな本です

2020/10/17

公衆電話で会えないお母さんに電話をかける人間の男の子に、死んでしまった息子のおもかげを求める母ぎつね。
お母さんに会えることになったことを喜べない気持ちはよくわかる。
子どもにも、この母ぎつねの気持ちがわかってもらえるかな。

2018/04/25

こどもがいれば夫がいなくても悲しくないと思っていたきつねがこどもを失う話。
いろいろ「？」と思ってしまうのは、私が汚れてしまったからなのか？
決して難しい内容ではないのだが、4歳の長女はきつねの坊やが死んだ理由にいつまでも納得できず、人間の坊やの存在も謎だったらしく、所々解説が必要。

2015/12/03

人間の男の子ときつねの母さんのとても静かで優しい絆の物語。
読み終わった後心がほわわんとしました。
きつねの母さんみたいに思いやりのある生き方をしたいです。

2013/11/14

【しんみり芋】
病気のお母さんの声を聞きたい男の子と子どもを
かくした母ぎつねの心あったまるお話。
母ぎつねのやさしさにジーンとくる。

大分大学　ニックネーム：ヤンマー