胸の香り の商品レビュー

宮本輝(著者)

2024/05/03

人は誰しも隠れた過去やドラマを抱えながら生きている

[fugyogyo]

男と女、夫と妻、母と子といったありふれた関係性の中で、それぞれの登場人物が抱く愛憎や哀歓などの心の機微や人生の陰影を描き出した７作品が並ぶ短編集である。人は誰しも隠れた過去やドラマを抱えながら生きている。それを知った時、その人に対する見方や感じ方に大きな揺らぎが生まれる。著者の研ぎ澄まされた繊細な筆致で描写されたそんな物語が読む者の胸を打つが、登場人物の心理を投影させた象徴的な情景描写や大きく余韻を残す末文表現などが、物語世界に一層奥行きを与えている。

2009/10/07

図：短編集。ちゃんとした短編集を書くのは難しい作業と作者もあとがきにて語る。うん、きれいにまとまっているかな。。

2009/10/04

わたしはロマンチックなほうでないかと思う。

せつなさに声を殺して泣いた一冊。

つらすぎて　二度と読めない一冊。

どうして　この人は「生きていくこと」と「心」を上手く
描写できるんだろう。とつくづく思う。