タチアーナの源氏日記 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
日本人以上に日本の文学を愛し、通じている著者様。翻訳の苦労とは別に、当時のロシアの情勢(物資不足や政治思想など)が生生しく伝わり、そちらも興味深いです。何度も来日を望みつつ、出国を却下されたようですが、来日が叶った章があり、なんだか読んでるこちらも嬉しくなりました。ちょいちょい挿まれるエッセイにはっとさせられるものも多く、ああ、心の美しい人ってこういう人のことを言うのね、と。四季別に纏められ、日付順により時系列の乱れが気になるものの、それを超える日常描写が素晴らしいです。
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