郊外のブッダ の商品レビュー
長編小説であったが、とても楽しく読めた。 扱っている問題は、セクシャルマイノリティや、移民、階級間の衝突であるけど、それを深刻な雰囲気ではなく、コミカル&シニカルに描写しているのが、とてもよかった。 最近は英文学という分野でも、古典に目がいってたけど、もっと現代小説を読まにゃ...
長編小説であったが、とても楽しく読めた。 扱っている問題は、セクシャルマイノリティや、移民、階級間の衝突であるけど、それを深刻な雰囲気ではなく、コミカル&シニカルに描写しているのが、とてもよかった。 最近は英文学という分野でも、古典に目がいってたけど、もっと現代小説を読まにゃいかん。 様々な問題が絡み合っている、ロンドンの様子に答えを見出そうとしているわけではなく、混沌のまま提示しているし、それが大事だと思う。 作者は、『イギリス文学界のテロリスト』と評され、排撃もされているらしいが、元来、芸術というものは、テロリスト行為であることが望ましい、と思う。 他作品も是非、読みたい。 翻訳者いわく、どうやら原書の表現がとても面白いらしいので、そちらにも挑戦したいところだ。
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