1945年・ベルリン解放の真実 の商品レビュー
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1945年・ベルリン解放の真実―戦争・強姦・子ども 1996/9/1 ヘルケ ザンダー 第二次大戦の真の犠牲者は女性たち 2013年6月19日記述 ヘルケ・ザンダー(Helke Sander)とバーバラ・ヨール(Barbara Johr)による作品を 翻訳した本。訳:寺崎あき子、伊藤明子 主に第二次大戦後に強姦の被害にあった女性達についてまとめた本だ。 難しいテーマであり表立って歴史の本や教科書では出てこないだけに本書、本映画の挑戦は貴重だった。 多くの文書(とその翻訳)も掲示されていて良い。 60歳を越える・・当時で言えばおばあさんと言っていいだろう・・・女性も強姦に被害にあっていることに 驚いた。無茶苦茶である。 ドイツ側の犯罪行為も検証しているのでフェアであると思う。 ただそれでもドイツ側のような軍用娼館をソ連軍も活用するべきだったと思う。 紛れもない戦争犯罪ではないか。何が戦勝国か。 本と映画を日本でもやろうという計画があったらしい。しかしフィルムの問題と上映時間の関係で本のみの出版になったそうだ。 本来のタイトルは「解放・するものとされるもの」である。 独語の男性形、女性形の意味合いや婉曲的なニュアンスが伝わりにくいということで1945年 ベルリン解放の真実という日本語タイトルに至った。 しかし本来のタイトルは本書の役割を端的に示していると読み終わった後に実感した。 男性と女性の違いを痛感せざる得なかった。そして強姦、レイプは戦争につきものという現実を突きつけられた思いだ。戦争のドキュメンタリーでも忘れられがちではないだろうか。 本書は体験を語ってもらっているだけではなく、残存した多くの資料、統計から強姦にあった女性の数を試算している点も重要だ。 それによれば強姦された数を最も少なく見積もった件数としている点も謙虚だ。 戦争の被害者数はたいてい多く数えられすぎる傾向にある。 強姦により妊娠した女性のうち約10%は子供を産まざる得なかった。 90%は中絶した。 中略・・結果としてベルリンの少女、女性140万人のうち94,450名から131,100名が強姦された。 (上記の数はあくまで少なく見積もっている・・実際はもっと多くの悲劇があったろう) 驚くべき規模だ。悲しい数字だ。 どれだけの悲劇が女性たちを襲ったのか・・ また強姦後に夫婦関係がこじれた場合も多かったようだ。 本書ではこれを女性を所有物とみなしいる男性側が価値が減少したとみなしているのが一因としている。 男性側の古い思想、考え方が女性を苦しめてもいた。 本来ならば新たに子供を妊娠することも出来るし純血種の子供も生まれる。 責めるべき相手は女性ではなく強姦した男、敵であり 妻たちを慰め癒すのが必要だったのは間違いない。 本書はドイツ人女性だけではない視点で問題に迫っていて良い。
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やれれば誰でもいいのかな、色々と気持ち悪くないのかな、と思った。 あと強姦されたにもかかわらずその人たちと一緒に居るとわずらわしいと思わなくなってきたということにはびっくりしました。 ストックホルム症候群ってやつですかね? 強姦しに来たロシア兵と鉄道のおもちゃで遊んだ、という話...
やれれば誰でもいいのかな、色々と気持ち悪くないのかな、と思った。 あと強姦されたにもかかわらずその人たちと一緒に居るとわずらわしいと思わなくなってきたということにはびっくりしました。 ストックホルム症候群ってやつですかね? 強姦しに来たロシア兵と鉄道のおもちゃで遊んだ、という話には大爆笑です。 かわいい。 イギリス・フランス兵はどうしていたのかがすごく気になった。
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