ロミー・シュナイダー事件 の商品レビュー
オーストリアのエリザベト皇后は写真がある時代の人なので、実際の容貌が確認できる。なので、「プリンセス・シシィ」三部作を見た時、ロミー・シュナイダーはあまり似ていないなと思った。 しかしながら、ドイツ語圏では、シシィ役=ロミー・シュナイダーとなるらしい。それぐらい人気を博したのに、...
オーストリアのエリザベト皇后は写真がある時代の人なので、実際の容貌が確認できる。なので、「プリンセス・シシィ」三部作を見た時、ロミー・シュナイダーはあまり似ていないなと思った。 しかしながら、ドイツ語圏では、シシィ役=ロミー・シュナイダーとなるらしい。それぐらい人気を博したのに、ご本人は嫌だったとは。 (ヴィスコンティ監督の「ルートヴィッヒ」でのシシィ役は、私は好きでした) で、この本を読んで、女優として輝かしい栄光を手にしたのに、必ずしも幸福ではなかったという彼女の実生活を知り、人の一生ってままならないものだなと嘆息した。 あと、お金の管理はしっかりしないとな~と痛感した。(私はお金持ちじゃないけど) *今年はロミー没後40年。(合掌)
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43歳で自殺とも薬物中毒とも言われる謎の死を遂げた女優、 ロミーシュナイダー。生前、彼女が得ていた巨額のギャラが 行方不明なった。 彼女の死後、ゴシップまみれの評伝が多く出版されるなか、 親交のあった雑誌編集長が小説形式で彼女の生涯と謎に 包まれた死に迫った。 「ドイツが生ん...
43歳で自殺とも薬物中毒とも言われる謎の死を遂げた女優、 ロミーシュナイダー。生前、彼女が得ていた巨額のギャラが 行方不明なった。 彼女の死後、ゴシップまみれの評伝が多く出版されるなか、 親交のあった雑誌編集長が小説形式で彼女の生涯と謎に 包まれた死に迫った。 「ドイツが生んだ世界的女優」と言われることが多いので、 私もそう思っていたのだが、実はオーストリア・ウィーンの 生まれだった。 祖母はウィーン宮廷のお抱え俳優、そして両親も共に俳優と 言う演劇一家の生まれだ。しかし、その子供時代は恵まれた ものとは言えない。 実父は男としては魅力的だが「父親」ではなく、ロミーが 8歳の時に母と離婚する。その母も、「プリンセス・シシー」 3部作で娘が脚光を浴びるようになると、自身の俳優としての キャリアに見切りをつけ、娘を売り出すことに懸命になる。 アラン・ドロンとの長い婚約時代の果ての破局、2度の結婚と 離婚、息子の事故死、そしてスイスの財政管理会社に任せた はずなのにフランスから求められた巨額の追徴金。 ぼろぼろの人生なのではないか。ロミーから何も奪い取らな かったのは実父と、最初の恋人であるアラン・ドロン、そして 最後の恋人となりロミーの生活を立ち直させようとしたロラン・ ペタンだけではないか。 本書はロミーの生い立ちを綴ったノンフィクションの部分と、 ロミーの消えた巨額のギャラを追う女性編集者・アンナが狂言 回しとして活躍するフィクションの部分が交互に登場する。 著者がロミーと親交があった為に、ロミーを取り巻くハイエナ たちにはかなり辛辣な筆をふるっている。 厳密には「ノンフィクション」とは言えないが、ロミー・ シュナイダーと言う女優を知る上ではかなり参考になる1冊で ある。 それにしても…アラン・ドロンの黒い噂の部分がかなり描かれ ているが、著者に命の危険はなかったのかなぁ。笑。 まぁ、他の部分で出版後に訴訟騒ぎになったらしいけど。
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