お話のすむ家 の商品レビュー
本が大好きなヨーストは、いつでもどこでも本を持ち歩き、寝食を忘れて読みふけってしまいます。今は“まったくもって おもしろい本”に夢中。読み終わったヨーストは、この本の作者はどうやってこんな面白い物語を作っているのかと気になりだし、この作者シンギュラーさんに手紙を書いて出しました。...
本が大好きなヨーストは、いつでもどこでも本を持ち歩き、寝食を忘れて読みふけってしまいます。今は“まったくもって おもしろい本”に夢中。読み終わったヨーストは、この本の作者はどうやってこんな面白い物語を作っているのかと気になりだし、この作者シンギュラーさんに手紙を書いて出しました。 待ちに待った5日目、やっと返事がとどきます。手紙には、お話でいっぱいの家に暮らしているから遊びに来ないか、というお誘いがありました。ヨーストは早速行ってみることにします。バス停で知り合った金髪のデコちゃんと一緒に、《シランプイ行(どこでもない駅経由)》のバスに乗って、一路シンギュラーさんの家へ。さてさて、シンギュラーさんの「お話のすむ家」って、一体どんな家なのでしょう? 評判通り、面白い本でした。小林たん子さんの苦労がうかがえるようです。でも「たのしさ100倍! おかしさ200倍!」というほどウケなかったかな〜。 確かに、ヨーストの両親がよく見ているクイズ番組の司会者が「はーい、みんなで考えよう!」と叫んでいたり、銅像に「キタハラ・ハクション」と書いてあったり、シンギュラーさんの家の庭に植えてある木に「ナツメソウセ木ナツメ科(ソウセキ目)」と書いてあったりしたのには、少しだけくすっと笑えましたが、どうもあちこちに「ウケねらい」の意図が見えてしまって、素直に笑えない部分が多かったんです。シモネタが多いのにもちょっと驚きましたね。もっとさりげない笑いがさりげなくちりばめてあれば笑えるのにな、と思いました。でも子どもの反応は見てみたい気がします。 この本の作者はミンダルト・ヴィンストラ、絵を描いているのはバッブス・ヴィンストラ。ミンダルトの娘さんが絵を描いているという、親子で作った本なのですね。楽しい絵がこの本の雰囲気を作っていて、成功していると思います。家自体にお話が住んでいるという発想は、とってもステキだと思いました。(2002.10.6)
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