高慢と偏見 の商品レビュー
エリザベスとダーシー…
エリザベスとダーシー、最初は反目しあっていた2人が、やがて恋に落ちていく様を描いた物語。明るく、元気の出る小説です。
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イギリスの田園地帯の…
イギリスの田園地帯の風景が目に浮かびます。長女と次女の結婚までの物語が本流ですが、ベネット夫人の娘を思う母親の気持ちに心惹かれました。
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次女エリザベスは、資…
次女エリザベスは、資産家の美男ダーシーに出会う。彼の態度は高慢だったがそう見えたのはエリザベスの偏見にすぎぬのか。
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翻訳が定番で、かっちり目のものらしい。最近は、もう少し現代風のくだけたものも出ているようですが、このクラシカルな感じが好み。BBC放送の画像が表紙と口絵に使われていて、想像しやすくて良かった。ただ1巻組なので500ページにぎっしり字が印刷されていて、少々目につらく、周りの余白もギリギリな感じ。 登場人物の5人姉妹に愛称があるので、名前と愛称が頭に入るまでは、巻頭の人物リストに戻ってばかり。ですが、読んでいくと、登場人物の話し方と性格が描き分けられていて、生き生きとイメージできるようでした。 生き生きとしたキャラクター性は、「赤毛のアン」や「若草物語」に通じるものがあって面白かったのですが、それらの話と異なるのは、階級の差が障害となっていること。さらに、階級や身分の差による障害というと、高貴な身分の男性が身分の低い、でも美しく優れた女性を愛し、愛をよすがに障害を乗り越えるというものがイメージされますが、この話では、よりリアルに描かれていて、そこが面白かったです。 特に、ダーシーのエリザベスへの最初のプロポーズの場面。ダーシーが、「怒りをふくんだ軽蔑から、しだいに平静で不動な沈鬱さに変わって」(18章)、エリザベスの母親ら家族の様子から階級や環境の差を危惧して、自分の恋心を止めようと考えたり、友人のビングリーと姉のジェインとの恋愛を終わらせようと考えるのは、ある意味とてもリアル。でもプロポーズする際に「彼は愛情の問題については、誇りのそれについてほど口が達者ではなかった」、身分の低いこと、家族に問題があることをとうとうと述べていては、「あの憎らし誇り」「許しがたい自信」(34章)に対してYesという女性はいないとつっこみたくなるほどでした。 タイトルのpride プライドは高慢であると同時に誇り、でもあって、誇りは決して悪いものではないけれど、高慢となれば欠点になるという点が、人の性格が多面的であることよく表していると思います。 アクシデントで偶然、ダーシーの居住地を訪れることになって、さすが赤い糸の二人で、さらに二人を結びつける結果となるリディアの駆け落ちが起きるのですが、その時のエリザベスの心情、「自分の魅力が消えてゆきつつあるのだ」「愛がむなしくなったいまほど、彼を愛することができると心底から感じたことはなかった」(46章)もリアル。その時のダーシーの対応はプロポーズしたころより、ずいぶん成長していたようで、ダーシーもエリザベルも、「高慢」を抱えつつも、自分を振り返り「誇り」は持ちつつも「高慢」を昇華していっているところが共感でき、一方で、それでも最後までエリザベスが聖人になってしまわないで、自慢する気持ち、高慢が残り続けるところもリアル。 キャスリン夫人が、噂の出所がエリザベルだと邪推して殴り込んでくるところは、とーっても面白い。そしてその結果が、むしろエリザベス達を結びつける結果になるところも、とーっても面白かったです。
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ロンドン郊外に住むお年頃の五人姉妹の恋愛模様。 皮肉に彩られつつもユーモラスでもある。 『高慢と偏見とゾンビ』を読んだ後にこの本を読んだので、戦士ではないエリザベスが新鮮でならない。 殺意を実行へとうつさないエリザベスに驚き、心臓を抉り出して食べないエリザベスに若干の物足りなさを感じる。 きっと読む順番をまちがえた。
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「ツンデレ」それはまさに、本小説主人公・高慢担当のダーシー氏のためにある言葉といえよう。 しかし「コイツ・・ツンデレもええ加減にせえよ・・」と冒頭、何度思わされたか知れないダーシー氏の心情の描写に触れるにつれ「本当はイイ奴かも・・・」 → 「あれ・・・ダーシー好きかも・・・だ...
「ツンデレ」それはまさに、本小説主人公・高慢担当のダーシー氏のためにある言葉といえよう。 しかし「コイツ・・ツンデレもええ加減にせえよ・・」と冒頭、何度思わされたか知れないダーシー氏の心情の描写に触れるにつれ「本当はイイ奴かも・・・」 → 「あれ・・・ダーシー好きかも・・・だめ!アイツはツンデレなのに!」とほだされていく筆致の突破力よ! やはり、落差パイルドライバーはコロッといき易いですねw イギリス社交界版ビバヒルか?と思いきや、イギリス独特の階級社会の考え方や、文化にも触れられる一冊。こういうのが理解できてから古文を学び直せば、また違うのかなとも思った。 最後までよく分からなかったのが、人が集まると突然開始される「かるた遊び」。 私の知ってるカルタといえば百人一首や「忍者ハットリくん☆かるた」なんだけれども、本小説に出てくるカルタは、どうも親族でする麻雀的だ。 なんなんだろう・・・
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イギリスの貴族生活の中で、それぞれの人間描写が実に巧みな作品。 限嗣相続という制度がミソになっていて、その制度の中で、それぞれの悲喜こもごもが様々な場面で示され、ついつい続きが読みたくなる展開。 後半はあっという間に読み切り、めちゃ面白い一冊だった。 主人公のエリザベスの人間観察...
イギリスの貴族生活の中で、それぞれの人間描写が実に巧みな作品。 限嗣相続という制度がミソになっていて、その制度の中で、それぞれの悲喜こもごもが様々な場面で示され、ついつい続きが読みたくなる展開。 後半はあっという間に読み切り、めちゃ面白い一冊だった。 主人公のエリザベスの人間観察も鋭かった。
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19世紀にオースティンが書いた、イギリスのアッパーミドルクラスのひと組の男女を軸に展開していく物語。中流階級以上といえどその中でも階級の低い一家のエリザベスと、大金持ちで美男とされるダーシーの二人が出会い、なんやかんやを経て、結婚する、という流れなのですが、これがなんともおもしろ...
19世紀にオースティンが書いた、イギリスのアッパーミドルクラスのひと組の男女を軸に展開していく物語。中流階級以上といえどその中でも階級の低い一家のエリザベスと、大金持ちで美男とされるダーシーの二人が出会い、なんやかんやを経て、結婚する、という流れなのですが、これがなんともおもしろい。 社交界とか恋愛小説とかあまり好き好んで読まない類なので、オースティンにもこれまで近寄ってなかったのですが大きな勘違いをしていたようです。 別に物語の中では殺人事件が起きたり魔法が使えたり、そんな劇的なシーンはありません。ただエリザベスたちが笑い、憤り、迷い、誤解したり和解したりする日常を描いたものです。しかし物語はエリザベスという知的で、ユーモアがあり、少しシニカルでお茶目な一人の女性の目線で語られていくので、うんざりするような舞踏会や甘ったるいメロドラマなんて要素はこの作品のどこにもありません。 ヴィクトリア朝前後の地位ある階級の一家の女性は、夫に従うことや貞淑さ、淑やかさが美徳とされており、そんな女性観がわたしはあまり好きではなかったのですが、エリザベスはこれでもかというくらいその女性観から外れ、知性と理性と鋭い観察眼で、自分が尊敬するに値しないと思った相手には容赦なく振舞います。特に、ダーシーやコリンズの結婚申し込みをぴしゃりと断った時など見ものです。 そんなふうに、エリザベスの、周囲の人物に対する現代的な視点によって読者は当時のイギリス上流社会をおもしろおかしく見ることができるのです。 なんだかその小説のスタンスって前読んだ何かに似てるな?と思ったら、「ブリジット・ジョーンズの日記」でした。ブリジットの日記は現代版「高慢と偏見」とも言われてるみたいで、もともとモチーフにしてたみたいですね!ブリジットのボーイフレンドはマーク・ダーシーという名だし。全然知りませんでした。
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『世界十大小説』上・下(サマセット・モーム)に選ばれた名作です。冒頭の一文“It is a truth universally acknowledged, that a single man in possession of a good fortune, must be in ...
『世界十大小説』上・下(サマセット・モーム)に選ばれた名作です。冒頭の一文“It is a truth universally acknowledged, that a single man in possession of a good fortune, must be in want of a wife”はこれだけで小説の主題が表していると激賞されています。初めに書かれた1797年のときはFirst Impressions(第一印象)という題で、父が出版交渉するものの断られてしまいます。 ロンドン郊外のロングボーンで暮らすベネット家の生活が描かれています。主に長女ジェインとビングリー、そして次女エリザベスとビングリーの親友ダーシーが、それぞれ多くの困難を乗り越えて結婚までたどり着く話です。けれど、べたべたのロマンス小説ではありません。何事に関しても無関心な父、娘たちを年収が多く身分の高い男性に嫁がせようと奮闘する母、美人で賢く礼節をわきまえている上2人の姉に比べ、世間を知らず勝手わがままな下3人の妹。あなたのそばにも必ずいるような人々がたくさん登場します。 わたしは主人公のエリザベスのような女性になれたらと思いました。初めはひどい偏見でダーシーを軽蔑していましたが、自分の過ちを認め常に真実をみようとする姿勢で、姉の力強い支えになり、母や妹の品のなさに嘆き、ダーシーに日増しに信頼と愛情を募らせる彼女には好感が持てます。
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古典文学で、 この一本の話の中で、様々な教訓が織り交ぜられていると思う。 この当時の家系的な問題なんかも自然と知ることが出来る。 何はともあれ、 この一家のお母さんのキャラは凄い…! 長女と次女以外の妹たちのキャラも濃いし、 報われない。
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