泉鏡花集成(10) の商品レビュー

泉鏡花(著者),種村季弘(編者)

鏡花と言えば妖怪変化…

[文庫ＯＦＦ]

鏡花と言えば妖怪変化の出てくる怪奇物が有名でしょうが、心にじんと沁みる人情物も書いています。それでもどこか異界の匂いを感じさせる鏡花の文章。『薄紅梅』『山海評判記』を収録。

「薄紅梅」と「山海評…

[文庫ＯＦＦ]

「薄紅梅」と「山海評判記」を収録。現実的な話ですが、やはり耽美。

薄紅梅、山海評判記を…

[文庫ＯＦＦ]

薄紅梅、山海評判記を収録。美麗な世界です。

2020/06/11

新聞小説として連載されていた、小村雪岱が挿絵を描いていた、との情報を読後に知る。
めくるめく幻想性はやや影を潜めて、活劇風味つよし。姫神様無敵すぎてセーラー戦士みたいだし、馬士達はさながら「北斗の拳」に出てくるならず者。おじさんと姪が惹かれあっていて、最後にこの恋は成就したのかなあ？奥さんはどこにいったんでしょう？なんて野暮なことをつっこんではいけないのでしょうね。
柳田国男の『遠野物語』やオシラ信仰が登場する小説として有名ですが、能登は鏡花の故郷にちかく名所によく通じていたとみて観光案内の書としても楽しい。お李枝ちゃんみたいに和倉温泉に浸かって富来の浜で貝をひろってみたい。