新しい「中世」 の商品レビュー

田中明彦(著者)

2012/12/26

２つのイデオロギーが国内社会の当地をめぐる思想であるとともに国際関係に関する思想でもあることから、この対立が各国の国内においても亀裂を生み出し、国家間にも亀裂を生み出した。そこここに国内冷戦が生まれるとともに、国際冷戦も生まれた。

2010/03/26

新しいことはあんまり書かれていないと思うんですが、Bull の議論を深化させて internalise したい人向き。僕は好きです。

2009/10/07

　冷戦後の国際政治をどのように見るのかという視点と枠組みの提示を目的とする本書ではあるが、その視点は既に様々な論者から明らかにされたものを著者が再構成したに過ぎず、特に共感や驚きはない。こういったグローバルなレベルでの枠組みや見方の提示は、それ自体は、空間的、時間的スケールを世界大に広げて、半ば空想に近い私的世界観の創出とその揺りかごでの休息には役立つが、実証出来ない理論や枠組みに意味等あるのだろうかという疑問を抱く。これは私が、国際政治という枠組みから地域研究や事例研究という枠組みに基軸を移したせいなのか、それとも実証しようのない枠組みを提示する人々への不満から生まれたものなのかはわからないが。