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2019/07/25

SF作家小川一水のデビュー作。小国の王女と大国のスパイの物語。 大国のスパイである主人公が小国ウルムスター王国に侵入し、王宮長官秘書官として政府中枢に潜り込む。国政最高責任者であるグリーナ王女は弱冠16歳の少女。しかし大胆な行動力と知性、そして君主としての責任感に満ちていたのだ...

SF作家小川一水のデビュー作。小国の王女と大国のスパイの物語。 大国のスパイである主人公が小国ウルムスター王国に侵入し、王宮長官秘書官として政府中枢に潜り込む。国政最高責任者であるグリーナ王女は弱冠16歳の少女。しかし大胆な行動力と知性、そして君主としての責任感に満ちていたのだった。 面白いと思われる要素は詰め込むだけ詰め込んだ。そんな感じのする物語です。 王女の人物設定は爽快で壮快、小国ゆえの問題点に体当たりでぶつかっていきます。それを補佐する人物たちもユニークで個性的。隣国の青年国王はグリーナ王女に求婚しつつ牽制してくるし、王女の兄は陰謀を企む。そこに巻き込まれてしまう主人公は敵国のスパイ。それをギュッと1冊にまとめ上げているのですから、どうしても駆け足のダイジェスト的になるのは仕方がないでしょう。 それでもバックボーンとなるものがしっかりと見えるので、それぞれのキャラクターの書かれなかった部分やエピソードの存在感があるのです。断片だけしかないのと、大きな物語の断片を見せられるのとでは全く話しが違いますからね。 しかし主人公の最後の決断、そこに至るまでの心の動きはもう少し丁寧に見たかったなあと思うのです。そこが本作のメインではないかと歯がゆくなるのです。 それでもエピソードを重ねることで生まれる説得力もあります。なるべくしてなったという大団円。それまた爽快で壮快。第2巻も楽しみましょう。

Posted byブクログ

2009/10/04

≪評価≫ インパクト─C 本の厚さ─C 登場人物の濃さ─B 共感度─B 読後の成長性─C 話のスケール─C 笑い─B 暖かさ─A

Posted byブクログ