刺繍する少女 の商品レビュー
短編10作。1作が短いです。その分、ぞくっとくる美しさの描写より、グロテスクな部分が目立ってしまっているような気がします。表題作の「刺繍する少女」と「森の奥で燃えるもの」がよかったかな。全体的には、他に読んだ著者の作品に比べると今ひとつです。
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日常に潜む狂気と倦怠を描いた秀逸の短編集・・・なんちって。鋭くて残酷で悲しいものがたり達・・・かな?
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2007.04. 小川さんの小説と病院は、なんだかとてもよく似合う。静かな空気、消毒液の微かな匂い、隣りに横たわる死。怖くはなくて、読んでいるとひっそりした気持ちになる。
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なぜだかわからないけど、村上春樹の文章と共通点を感じた。 小川洋子を読んでいてそんなことを思ったのははじめて。
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「刺繍する少女」 これは、ちょっと分からなかったんですけど 刺繍する少女はもう亡くなっていたという事? それとも・・・・ 「森の奥で燃えるもの」 これはラストがぞくっとしますね〜 針の光り輝く光沢が、すごく残酷にきらめく そんな作品。 「美少女コンテスト」 小川さんらしい作品。 ...
「刺繍する少女」 これは、ちょっと分からなかったんですけど 刺繍する少女はもう亡くなっていたという事? それとも・・・・ 「森の奥で燃えるもの」 これはラストがぞくっとしますね〜 針の光り輝く光沢が、すごく残酷にきらめく そんな作品。 「美少女コンテスト」 小川さんらしい作品。 壊れる美少女人形。 狂気。 「ケーキのかけら」 狂った女王さま 「図鑑」 寄生虫は寄生が完了すると、目を捨てる。 そんな一体感の幸せと 目を捨てるという行為のグロテスクさが光る作品。 「アリア」 懐かしさと、人生の無情さをファンタジーに加工した作品。 叔母の歌声が悲しくやさしく響きました。 「キリンの解剖」 これは好きな作品。 巨大なキリンが朝焼けをバックに見えた気がしました。 「ハウス・クリーニングの世界」 クリーニング作業をじっと見つめる女主人。 近くの部屋から響いてくる赤子の泣き声。 『この床のシミは・・・のしみ』そのつぶやきが怖い。 「トランジット」 これも好きです。 回転木馬を運ぶ男の隣に空港で座った話。 私は、祖父の弔いと昔話を確かめに行った帰り。 人間の思い違い、勘違い、そして思い出の詰まった話。 「第三火曜日の発作」 ぜんそくと言う獰猛な動物を飼っている私の義務は 『ひまわり通信』への投稿。 そういう毎日の中での、男性との出会い別れ。 小川さんは長編ももちろん素敵ですが こういう、短編は狂気さが光ってすばらしいです。 ギャーッと叫ぶ訳ではなく どろり・・・ゾクリ・・・という感じ。 そして、ファンタジー色も作品にまんべんなく振りまかれて 少しグロテスクさが緩和されてはいる。 でも、それはオブラートでくるんでいるだけなので すぐに中身が出てくる。 グニャリと。 つくづく面白い作家さんだとおもうし 興味が尽きないです。
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「森の奥で燃えるもの」がよかったかな。他の短編もよかったけど。小川洋子さんの本ってシュールな感じと登場人物のちょっとかいま見れる暗い気持ちとかがよいのかも。
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